2006年から2020年まで、約15年にわたってUMB本戦に岡山代表として6度出場し続けた男がいる。FEIDA-WAN、岡山のMCだ。2010年には本戦準優勝。THE DILLINGERZ FIRMを主宰し、TOU GEN KYOUのフロントマンも務める。そして2026年の今も、戦極MCBATTLEに出場し、新曲を配信している。キャリアの長さそのものが戦績であり、作品である、岡山の重鎮である。
基本データ
| 名義 | FEIDA-WAN |
|---|---|
| 読みがな | ふぇいだわん |
| 拠点 | 岡山県 |
| 所属 | THE DILLINGERZ FIRM(代表) |
| 活動形態 | MC(ソロ/TOU GEN KYOUのフロントマン) |
| 本名・生年月日 | 公式に公表されていない(本記事では記載しない) |
| 公式SNS | Instagram:@feidawan |
来歴
FEIDA-WANのキャリアはTOU GEN KYOU(トウゲンキョウ)から始まる。故郷・岡山を「桃源郷」に見立てたグループのフロントマンとして、2000年代に『TOUGENKYOU』『TOUGENKYOU2 -黒帯-』『桃源郷3 -桃ATTACK!-』の3作を発表した(いずれもApple Musicでの配信は確認できていない)。
バトルでは2006年、UMB岡山予選を制して本戦ベスト4。その後も岡山予選を勝ち続け(公式プロフィールで優勝が確認できるのは2006年、2009年、2010年、2012年。2014年もUMB公式動画のタイトルで岡山予選チャンピオンと確認できる)、本戦出場は6回を数える。白眉は2010年で、決勝まで進んで晋平太と対峙した(準優勝)。2020年にも岡山代表として本戦に出場しベスト16。テレビ朝日系『フリースタイルダンジョン』4th season(2017年)にもチャレンジャーとして出演した。
ソロ作品では、2010年12月にストリートアルバム『DIESEL BURN』(配信は確認できていない)、2013年にソロアルバム『WILLVANA』をTHE DILLINGERZ FIRMから発売(CD、Apple Musicでの配信は確認できていない)。配信で確認できるソロアルバムは2018年の『Lequiem』で、現在はApple Musicのカタログに載る主作品となっている。2026年になっても動きは止まっておらず、10月11日に戦極MCBATTLE第43章へ出場、同月20日には新曲「Independent Premium」を配信した。20年選手が今も予選と新曲の両方に立つ。この持続性こそがFEIDA-WANの「一点」だと思う。
年表
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 2006年 | UMB岡山予選優勝、本戦ベスト4 |
| 2010年 | UMB本戦準優勝(決勝で晋平太に敗北)。ソロ作『DIESEL BURN』を発表 |
| 2013年2月8日 | ソロアルバム『WILLVANA』を発売 |
| 2017年 | 『フリースタイルダンジョン』4th seasonに出演 |
| 2018年5月9日 | アルバム『Lequiem』をリリース |
| 2020年 | UMB本戦に岡山代表として出場(ベスト16) |
| 2026年10月 | 戦極MCBATTLE第43章に出場。新曲「Independent Premium」を配信 |
バトル戦績
UMB本戦の年次成績は、2006年ベスト4、2009年1回戦敗退、2010年準優勝、2012年1回戦敗退、2014年2回戦進出、2020年ベスト16。バトル記録サイトjp-hphpの通算成績は12勝19敗・出場51大会で、最多の対戦相手はHI-KING TAKASE(3回)。2014年の本戦ではGADOROに敗れている。2006年の初出場から2020年まで、14年もの間隔を空けてなお本戦のステージに立った持続性は、UMBの歴史でも稀だ。2020年については予選優勝の明示的な一次情報が確認できていないため、本記事では「岡山代表として本戦出場」と記すに留める。
音楽性
FEIDA-WANのラップは、重みのある声と堂々たるフロウが軸だ。『WILLVANA』の収録曲には「無敵艦隊カドシグレ」「仁義なき戦い」「岡山縣」といったタイトルが並び、地元・岡山への誇りと任侠的な世界観が色濃い。『Lequiem』では表題曲の重厚さと「Expert Eyes」のような鋭さが同居する。レーベルTHE DILLINGERZ FIRMの主宰者として、後進を含む岡山シーンの受け皿を作ってきた点も含めて、中国地方のヒップホップの土台を支える存在だと思う。
ディスコグラフィ
※本記事のApple Musicリンクはアフィリエイトリンクです。
| 発売日 | タイトル | 備考 |
|---|---|---|
| 2000年代 | TOUGENKYOU/TOUGENKYOU2 -黒帯-/桃源郷3 -桃ATTACK!-(TOU GEN KYOU名義) | グループ作3作。Apple Musicでの配信は確認できていない |
| 2010年12月 | DIESEL BURN | ソロ初のストリートアルバム。Apple Musicでの配信は確認できていない |
| 2013-02-08 | WILLVANA(FEIDA-WAN & THE DILLINGERZ FIRM) | ソロアルバム(全14曲、TDF-002、CD)。Apple Musicでの配信は確認できていない。収録曲:「Intro」「無敵艦隊カドシグレ」「天国と地獄」「仁義なき戦い」「GHOST TOWN」「Emcee Murder (feat. 衽達麻)」「御意見無用」「岡山縣」「神風 (feat. DJ BULL)」「Bounce Back (God's Offer) feat. RAWAX」「日進月歩」「NEXUS (feat. RAWAX)」「NGS (feat. Nut,s)」 |
| 2018-05-09 | Lequiem | アルバム(全12曲) |
主なシングル:HOLLA BACK EP(2011年)、Returner Spirits - Single(2014年)、Lux Be Myself(2017年)、Fixus Absolute(2021年)、カドシグレ(2021年)、Expert Eyes(2023年)、Big Blessed Already(2025年)、Independent Premium(2026年)。コンピレーション参加:UMBコンピレーション「岡山代表」(2012年)。客演ではTOU GENとして「on fire (feat. TOU GEN a.k.a FEIDA-WAN)」、KOWREE「Gene and Thought REMIXIES」、the丘の「LOCALITY (feat. FEIDA-WAN)」、須葉美咖&千景「Mylife (feat. FEIDA-WAN)」など。
代表曲
- 「The Presentation」——レーベル公式チャンネルのMV。堂々たる自己提示で、FEIDA-WANの入口として最適な一曲。
- 「Bounce Back (God's Offer)」——『WILLVANA』収録曲のMV版。跳ね返る意志を歌う。
- 「The Wind」——2008年頃の映像が残る初期のMV。キャリアの長さを感じさせる資料的な一曲。
- 「Swisher Swisher pt2」——公式MVのある近年の一曲。
- 「カドシグレ」——『WILLVANA』の「無敵艦隊カドシグレ」を改題した2021年の配信シングル。公式MVがないためApple Musicのプレーヤーで。
- 「岡山代表」——UMBコンピレーション収録の地元宣言曲。バトラーとしてのFEIDA-WANの顔が出ている。
- 「Lequiem」——アルバム表題曲。重厚な到達点。
関連リンク
- 晋平太(UMB2010決勝で対戦)
- GADORO(UMB2014本戦・戦極で対戦)
- HI-KING TAKASE(最多対戦相手)
- KOWREE(「LOUDER THAN WORDS」で共演。中国地方のバトルMC同士)
出典・確認日
- TuneCore Japan公式アーティストページ(プロフィール)
- ORICON(『WILLVANA』作品情報)
- jp-hphp(MCバトル戦績データベース)
- Rap Atlas(戦極第43章出場者情報)
- Apple Music / iTunes(作品登録情報)
- YouTube(THE DILLINGERZ FIRM公式チャンネル)
- 確認日:2026年11月8日
