本文へ
JAPANESE HIP-HOP
MUSIC / CULTURE / PEOPLE
⌕
アーティスト名鑑

B.I.G. JOE

B.I.G. JOE アーティスト名鑑アイキャッチ
読み方びっぐじょー

B.I.G. JOE(びっぐじょー)は、北海道札幌市出身のラッパー/プロデューサー。1993年の初音源リリース以来、東京ではなく札幌を拠点に活動を貫き、日本語ラップ黎明期からシーンを支えてきた北のベテランである。自らMic Jack ProductionとレーベルILL DANCE MUSIC.、TRIUMPH RECORDSを立ち上げ、オーストラリアでの6年間の服役という異例のキャリアを経てなお第一線に戻ってきたその歩みは、「北の不死鳥」の異名とともに語られる。2025年、ラストアルバム『B.I.G.JOE IS DEAD』を発表し、同年12月12日のZepp Sapporoワンマンをもって33年のキャリアに幕を下ろした。

基本データ

アーティスト名 B.I.G. JOE(びっぐじょー)
本名 中田譲司
生年月日 1975年(月日は非公表)
出身地 北海道札幌市
活動期間 1993年 – 2025年
ジャンル ヒップホップ
職業 ラッパー、プロデューサー、DJ、著作家
レーベル・所属 ILL DANCE MUSIC./TRIUMPH RECORDS(いずれも主宰)、Mic Jack Production
公式サイト TRIUMPH RECORDS 公式サイト

レゲエのセレクターだった兄の影響で音楽に目覚め、16歳から地元・札幌を中心にライブ活動を開始。1993年にラップコンテストで優勝して初音源「常夜灯」をリリースすると、1990年代を通じて地元クルーでの活動やコンピレーション参加を重ね、札幌ヒップホップの土台を築いた。THA BLUE HERBのILL-BOSSTINOが、B.I.G. JOEのステージに感化されてラップを始めたというエピソードも知られている。

そのキャリアは平坦ではない。2003年にオーストラリアで身柄を拘束され6年間服役したが、その間も創作を止めず、1stアルバム『THE LOST DOPE』(2005年)は刑務所からの電話越しにボーカルを吹き込んで完成させた。2009年の帰国後はTRIUMPH RECORDSを設立して復帰し、2012年には自伝『監獄ラッパー』を出版。以後もコンスタントに作品を発表し続け、2025年にキャリアの集大成となる2作品を残して引退した。

ディスコグラフィ

※本記事のApple Musicリンクはアフィリエイトリンクです。

リリース日 タイトル 種別
1993年 常夜灯 シングル(初音源。Apple Musicでの配信なし)
2005年12月23日 THE LOST DOPE 1stアルバム(リンク先は2009年の再発盤)
2006年3月24日 MIDNIGHT EXPRESS シングル
2008年10月4日 COME CLEAN 2ndアルバム
2009年9月16日 Almost Dawn / One Love, Pt. 2 シングル
2010年3月3日 Rize Again 3rdアルバム
2011年1月5日 RE:RIZE AGAIN リミックスアルバム
2012年4月25日 Tears - EP EP
2013年3月20日 Heartbeat アルバム
2013年4月24日 No Ordinary Joe (Mixed By DJ Ken) DJミックスアルバム
2015年5月20日 Unfinished Connection アルバム(dj honda & B.I.G.JOE名義)
2018年12月12日 Evergreen / Today It's Alright シングル
2019年9月18日 TENDERNESS 6thアルバム
2022年12月11日 High and Fly シングル
2023年5月27日 Nkds シングル
2023年6月9日 Immunity EP
2024年4月3日 It's Not a Bad Thing EP
2025年6月25日 SON OF A GUN アルバム
2025年9月5日 B.I.G.JOE IS DEAD ラストアルバム(B.I.G.JOE × buzzy.)
2026年4月20日 One Man Live "THE LAST DOPE" at Zepp Sapporo 映像作品(Blu-ray。Apple Musicでの配信なし)

このほか、Mic Jack Production名義の作品群、dj honda「Shine On (feat. B.I.G. JOE)」(2012年)、I-DeAとの「LET ME BE〜いつかの少年〜」(2014年)、dj hondaとの「STILL feat. ILL-BOSSTINO」(2017年)、田我流との「My Pace」(2020年)、buzzy.とのEP『Get Up, Get It』(2023年)など、共作・客演も多数残している。書籍では自伝『監獄ラッパー』(2012年)がある。

代表曲

LOST DOPE

1stアルバム『THE LOST DOPE』の表題曲。刑務所からの電話越しに吹き込まれたというボーカルは、日本のヒップホップ史でも屈指の異色の録音エピソードとともに語られる。絶望的な状況にあってもマイクを離さなかった姿勢そのものが曲の説得力になっており、B.I.G. JOEを象徴する一曲である。

Apple Musicで聴く

MIDNIGHT EXPRESS

『THE LOST DOPE』からのシングルカット。夜を駆け抜けるような疾走感のあるトラックに乗せて、帰るべき場所へ進み続ける意志を歌う。THA BLUE HERBのO.N.Oと、盟友KEN(Mic Jack Production)によるリミックスも収録され、札幌のシーンの結びつきを感じさせるシングルとなった。

Apple Musicで聴く

Till the Day I Die

帰国後の復活作となった3rdアルバム『RIZE AGAIN』収録曲。タイトルどおり「死ぬその日まで」ラップを続けるという決意を歌ったアンセムで、タイトル曲「RIZE AGAIN feat. NORIKIYO」と並び、再起を果たしたB.I.G. JOEの新たな代表曲となった。

Apple Musicで聴く

Shine On - N43°

dj hondaとの共作アルバム『Unfinished Connection』収録。N43°は札幌の緯度(北緯43度)を指し、地元への誇りをタイトルに刻んだ一曲である。2012年にdj hondaのシングル「Shine On (feat. B.I.G. JOE)」として発表された楽曲のアルバムバージョンで、引退ライブでも披露された。

Apple Musicで聴く

Brooklyn Bridge feat. 笠原瑠斗

DJ Mitsu the Beatsが全曲をプロデュースした『SON OF A GUN』収録曲。札幌出身のシンガー笠原瑠斗を迎え、ニューヨークと札幌を架ける橋に自らのキャリアを重ねた、円熟期ならではの一曲。没入感のあるローファイなサウンドと、50歳を迎えたラッパーの視点が溶け合っている。

Apple Musicで聴く

反面教師

ラストアルバム『B.I.G.JOE IS DEAD』の収録曲で、buzzy.との共作。自分の歩んできた道のりを「反面教師」として差し出す、キャリアの総括のような一曲である。公式MVは本人の公式チャンネル「ビッグジョーの番組」で公開されており、引退ライブでもクライマックスを担った。

今後のライブ

B.I.G. JOEは2025年12月12日にZepp Sapporoで開催したワンマンライブ「THE LAST DOPE」をもって引退しており、2026年12月の公演予定はない(2026年11月2日確認時点)。引退ライブの模様はBlu-ray『One Man Live "THE LAST DOPE" at Zepp Sapporo』で観ることができる。

出典・確認日

  • ele-king(二木信コラム/『RIZE AGAIN』レビュー)
  • Wikipedia「B.I.G.JOE」「Mic Jack Production」
  • ORICON(プロフィール/作品データベース)
  • CDJournal(B.I.G. JOEインタビュー)
  • Apple Music(iTunes Lookup APIで収録内容を確認)
  • B.I.G.JOE STORE(TRIUMPH RECORDS公式ストア)
  • 公式YouTubeチャンネル「ビッグジョーの番組」
  • MNC/マピオンニュース(公式プロフィール掲載記事)
  • SoundChannel(作品・商品情報)
  • STEREO RECORDS(『MIDNIGHT EXPRESS』商品情報)

確認日:2026年11月2日

関連タグ:

もう少し読む