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JAPANESE HIP-HOP
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アーティスト名鑑

近田春夫

読み方ちかだはるお

近田春夫(ちかだ はるお)は、東京都出身のミュージシャン/作曲家/音楽プロデューサー(ローマ字表記はHaruo Chikada)。1970年代に近田春夫&ハルヲフォンで活動し、歌謡曲・ロックのフィールドで活躍する一方、1986年にはヒップホップ専門レーベル「BPM」を設立し、President BPM名義で日本語ラップの最初期を切り開いた。音楽誌『BRUTUS』の日本語ラップ史特集では、いとうせいこう、TINNIE PUNXと並んで「日本語ラップの第1世代」と位置づけられている。バンド形式のヒップホップを掲げたビブラストーンの活動でも知られ、2013年からは京都精華大学ポピュラーカルチャー学部の教授も務める。

基本データ

名義 近田春夫(Haruo Chikada)。ヒップホップ名義はPresident BPM
読み ちかだ はるお
活動形態 ソロ、バンド(近田春夫&ハルヲフォン、ビブラストーン等)、プロデューサー
出身 東京都
生年月日 1951年2月25日(芸名は本名そのまま)
活動開始 1970年
現職 京都精華大学ポピュラーカルチャー学部教授(2013年〜)

来歴

1970年、グループサウンズ末期のバンド、ロック・パイロットに参加してキャリアを開始。1972年にハルヲフォンを結成し、1975年にメジャーデビューした。1976年に『COME ON LET'S GO』、1977年に『ハルヲフォン・レコード』を発表し、同年からニッポン放送『近田春夫のオールナイトニッポン』のパーソナリティも務めた。1978年には歌謡曲カヴァー集『電撃的東京』を発表し、シングル「ロキシーの夜」でソロデビュー。ハルヲフォンは解散した。

1979年、1stソロアルバム『天然の美』を発表。収録曲のうち4曲は結成直後のYMOが編曲を手がけた。1980年には自身のバックバンドBEEFがジューシィ・フルーツとして分離・デビューし、そのプロデュースを務めた。1981年には近田春夫&ビブラトーンズを結成。1984年には映画『星くず兄弟の伝説』(手塚眞監督)の原案・音楽を担当した。

1986年、SIXTY RECORDS内にヒップホップ専門レーベル「BPM」を設立。President BPM名義の12インチ「MASS COMMUNICATION BREAKDOWN」がその第1弾となった(発売年については1985年とする資料もある)。続く「NASU-KYURI」は、高木完と藤原ヒロシによるTINNIE PUNXのデビュー作を兼ねる歴史的な一枚である。BPM PRESIDENTS feat. TINNIE PUNXの「Hoo! Ei! Ho!」は、文末に「さ」を付けて韻を踏む手法が日本語ラップ史の文献で繰り返し言及されてきた。1987年にはビブラストーンを結成し、BPM期の楽曲をバンドで再演する形で定番化させていった。同年、細野晴臣のプロジェクトF.O.E.の「COME★BACK」には、President BPMとSEIKOH ITOH(いとうせいこう)が揃って参加している。

ビブラストーンは1989年の『VIBRA IS BACK』を皮切りに、1991年『ENTROPY PRODUCTIONS』、1994年『NATIONAL』などを発表し、1995年に解散。その後もソロ名義の作品やCM音楽の作曲などで活動を続け、2013年に京都精華大学の教授に就任した。2015年にはTeddyLoidのアルバム『SILENT PLANET』収録「VIBRASKOOL feat. 近田春夫 & tofubeats」に客演し、President BPMとして現行シーンと交わった。2018年には38年ぶりのソロアルバム『超冗談だから』と、OMBとのユニットLUNASUNの『Organ Heaven』を発表。2026年には近田春夫&ハルヲフォンwithイリア名義の新曲もリリースされている。

年 出来事
1970年 ロック・パイロットに参加し活動開始
1972年 ハルヲフォンを結成
1976年 近田春夫&ハルヲフォン『COME ON LET'S GO』
1978年 『電撃的東京』。ソロデビュー。ハルヲフォン解散
1979年 1stソロアルバム『天然の美』(4曲をYMOが編曲)
1981年 近田春夫&ビブラトーンズを結成
1986年 ヒップホップ専門レーベル「BPM」設立。President BPM「MASS COMMUNICATION BREAKDOWN」「NASU-KYURI」
1987年 ビブラストーン結成。F.O.E.「COME★BACK」にいとうせいこうと参加
1989年 近田春夫&ビブラストーン『VIBRA IS BACK』
1995年 ビブラストーン解散
2013年 京都精華大学ポピュラーカルチャー学部教授に就任
2015年 TeddyLoid「VIBRASKOOL」に客演
2018年 38年ぶりのソロアルバム『超冗談だから』。LUNASUN『Organ Heaven』
2026年 近田春夫&ハルヲフォンwithイリア名義で新曲を発表

音楽性

キーボード奏者・作曲家としての出自を持ち、歌謡曲、ロック、ファンク、ヒップホップ、トランスと、時代ごとに新しいジャンルへ踏み込んできた。その中でもBPMレーベル期の活動は、日本にヒップホップを根づかせようとした最初期の実践として位置づけられる。ビブラストーンでは「バンド形式によるヒップホップ」を掲げ、生バンドでラップを演奏する形を提示した。作曲家としてはジューシィ・フルーツへの提供作や膨大な数のCMソングでも知られる。

ディスコグラフィ

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アルバム

タイトル 発売日 備考
『COME ON LET'S GO』 1976年6月21日 近田春夫&ハルヲフォン名義。全11曲
『ハルヲフォン・レコード』 1977年9月21日 近田春夫&ハルヲフォン名義。全10曲
『電撃的東京』 1978年6月21日 近田春夫&ハルヲフォン名義。歌謡曲カヴァー集。配信版は全14曲
『天然の美』 1979年5月21日 1stソロアルバム。全12曲
『Midnight Pianist』 1981年11月25日 近田春夫&ビブラトーンズ名義。全9曲
『VIBRA IS BACK』 1989年12月1日 近田春夫&ビブラストーン名義。全7曲
『ENTROPY PRODUCTIONS』 1991年7月3日 ビブラストーン名義。全9曲
『NATIONAL』 1994年9月21日 ビブラストーン名義。全20曲
『超冗談だから』 2018年10月31日 38年ぶりのソロアルバム。全10曲
『Organ Heaven』 2018年12月19日 OMBとのユニットLUNASUN名義。全11曲

シングル・EP(BPM期の配信再発)

タイトル 発売日 備考
「Masscommunication Break Down」 2012年3月20日 President BPM名義。原盤は1986年のBPMレーベル第1弾12インチ(配信再発)
『Hoo! Ei! Ho! - EP』 2013年3月20日 BPM PRESIDENTS名義。全4曲(配信再発)

参加作品(客演)

タイトル 発売日 備考
『SILENT PLANET』 2015年12月2日 TeddyLoidのアルバム。「VIBRASKOOL feat. 近田春夫 & tofubeats」に客演
『SILENT PLANET: RELOADED』 2018年11月14日 「Vibraskool (RELOADED) feat. 近田春夫 & tofubeats」を収録

代表曲

  • 「MASS COMMUNICATION BREAKDOWN」:President BPM名義で放った、BPMレーベルの第1弾12インチ。日本語ラップ第1世代の起点のひとつとされる楽曲で、公式MVはないためApple Musicのプレーヤーで紹介する。
  • 「NASU-KYURI」:President BPMの2ndシングルで、高木完・藤原ヒロシのTINNIE PUNXのデビュー作を兼ねる歴史的一曲。ここではビブラストーンによるバンド演奏版(『VIBRA IS BACK』収録)を紹介する。公式MVはないためApple Musicのプレーヤーで紹介する。
  • 「Hoo! Ei! Ho! (feat. Tinnie Punx)」:BPM PRESIDENTSの楽曲。文末に「さ」を付けて韻を踏む手法は、日本語ラップの韻の工夫の初期例として文献に残る。公式MVはないためApple Musicのプレーヤーで紹介する。
  • 「ジェット・コースター」:ビブラストーン『ENTROPY PRODUCTIONS』の冒頭曲。バンド形式ヒップホップの代表曲で、公式MVはないためApple Musicのプレーヤーで紹介する。
  • 「VIBRASKOOL feat. 近田春夫 & tofubeats」:TeddyLoidのアルバム『SILENT PLANET』収録の客演曲。Professor Drugstore a.k.a. President BPMとしてtofubeatsとラップで渡り合った、世代を越えた共演。公式MVは確認できていないためApple Musicのプレーヤーで紹介する。

今後のライブ

2026年12月の公演・出演について、公式発表は確認できていない(2026年11月5日時点)。直近では2026年11月18日に有楽町I'M A SHOWで鈴木慶一との対談イベントへの出演が発表されている。

出典・確認日

BRUTUSの日本語ラップ史特集、PR TIMESの公演告知、Apple Music(iTunes Lookup)の収録情報を参照した。情報は2026年11月5日に確認。

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