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特集・考察

日本語ラップの元ネタを探せ! 第44回 KREVA 後編!!!

HIPHOPはサンプリングのカルチャーだとよく言われますよね!

まずは最近聴き始めた人のためにサンプリングとは何かを簡単におさらいしましょう。

既存(過去)の音源から音(ベース音等)や歌詞の一部分を抜粋し、同じパートをループさせたり継ぎ接ぎするなど曲の構成を再構築することで名目上別の曲を作り出す手法のこと。

-サンプリング wikipediaより引用

要するに"過去の名曲のエッセンスを継承し、新しい音楽として蘇らせる"魔法のような手法ですね。

「パクリじゃないの?」なんて野暮なことは言わせません。そこには元の作品への強烈な"リスペクト"と、それをどう調理するかという"センス"が問われる、HIPHOPの根幹をなすアートフォームなんです。

この記事では、さまざまなアーティストの「元ネタ(サンプリングソース)」を探っていきます。

「この渋いベース、実は70年代のソウルだったのか!」とか「このフレーズ、あの大ネタと同じじゃん!」といった発見は、音楽を聴く楽しさを何倍にもしてくれます。

ってことで、第44回目は後編ラインの第3弾、KREVAの後編です!

第32回の前編では「音色」「国民的行事」(モーツァルト!)「瞬間speechless」「アグレッシ部」「THE SHOW」「You are the No.1」「ため息はCO2」を掘りました。ソロ名義の登録はまだまだ残っているので、今回は初期〜中期のアルバムから7曲を回収します。

前編は第32回 KREVA 編です。


KREVAの曲を元ネタと比較してみましょう

KREVA / スタンド・バイ・ミー feat. KANA from THC!!

『新人クレバ』(2004)収録。まずは王道ソウルから。

KREVA - スタンド・バイ・ミー feat. KANA from THC!!

Randy Brown - I'd Rather Hurt Myself (Than Hurt You)

元ネタは、Randy Brownの「I'd Rather Hurt Myself (Than Hurt You)」。

1978年のスウィート・ソウル。タイトルに反して(?)ベン・E・キングの「Stand By Me」ではないところも、掘り甲斐のあるポイントです。

Randy Brown - I'd Rather Hurt Myself (Than Hurt You)


KREVA / H.A.P.P.Y

『愛・自分博』(2006)の冒頭曲。

KREVA - H.A.P.P.Y

The Choice Four - This Time It's For Real

元ネタは、The Choice Fourの「This Time It's For Real」。

70年代の男性コーラスグループの甘いソウル。邦楽ヒップホップ初のオリコン1位アルバムの幕開けは、この音で始まっていたんですね。

The Choice Four - This Time It's For Real


KREVA / いいと思う

同じく『愛・自分博』から。

KREVA - いいと思う

Dee Dee Sharp - I'm Not In Love

元ネタは、Dee Dee Sharpの「I'm Not In Love」。

フィラデルフィア・ソウルの名門レーベルから生まれた名唱。「いいと思う」というKREVAらしい肯定の曲と、「I'm Not In Love」という否定のタイトルの対比も面白いところです。

Dee Dee Sharp - I'm Not In Love


KREVA / Have a nice day!

ここからは『よろしくお願いします』(2007)期を。7thシングルです。

KREVA - Have a nice day!

ICE - Mellow Blue

元ネタは、日本のバンドICEの「Mellow Blue」。

国岡真由美と宮内和之によるICE。日本人同士のサンプリングというのも、KREVAの守備範囲の広さを感じさせます。

ICE - Mellow Blue


KREVA / You don't stop!!

『よろしくお願いします』収録。この曲はKREVA側の単曲音源が見つからなかったため、元ネタのみ埋め込みで紹介します。

嶋野百恵 - ためらいの糸

元ネタは、嶋野百恵の「ためらいの糸」。

日本の歌謡曲がKREVAのビートの下敷きに。和モノの掘りも抜かりありません。

嶋野百恵 - ためらいの糸


KREVA / SWEET SWEET メモリーズ feat. SONOMI

『よろしくお願いします』からもう1曲。

KREVA - SWEET SWEET メモリーズ feat. SONOMI

Amii Stewart - Closest Thing To Heaven

元ネタは、Amii Stewartの「Closest Thing To Heaven」。

「Knock On Wood」のヒットで知られる歌姫の、甘いミディアム。タイトルどおりスウィートな組み合わせです。

Amii Stewart - Closest Thing To Heaven


KREVA / Tears In My Eyes

最後は『心臓』(2009)から。この曲もKREVA側はテキストのみで、元ネタを埋め込みます。

Melba Moore - There Is No Other Like You

元ネタは、Melba Mooreの「There Is No Other Like You」。

ブロードウェイ出身の歌姫のディスコ/ソウル。前編の『心臓』枠(瞬間speechless)と並べて聴くと、KREVAのメロウな側面の深さが分かります。

Melba Moore - There Is No Other Like You


最後に

KREVA後編の元ネタは、Randy Brown、The Choice Four、Dee Dee Sharp、ICE、嶋野百恵、Amii Stewart、Melba Mooreという布陣でした。

前編のモーツァルトやDoug E. Freshも含めて、クラシック、USソウル、日本のバンド、歌謡曲。ジャンルを跨ぐ目利きこそ、トラックメイカーとしてのKREVAの本領だと思います。

ソロではWAR WAR ZONEがまだ残っていますし、BY PHAR THE DOPEST名義の8行も手付かずです。KREVA周りはまだまだ掘れます。

ではまた次の元ネタを探せ!でお会いしましょう!

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