2008年にTHE CARNIVALでフリースタイルとライブバトルの2部門を同年に制覇した男が、40歳を過ぎた今も関西の小箱にスペシャルゲストとして呼ばれ続けている。HI-KING TAKASE、奈良出身のラッパーだ。バトルと楽曲制作の二刀流で20年以上走り続け、RHYMESTERの事務所starplayersの一員として、近年はWATT a.k.a. ヨッテルブッテルとの連名プロジェクトでもう一つの顔を見せている。
基本データ
| 名義 | HI-KING TAKASE(デビュー時はHI-KING名義) |
|---|---|
| 読みがな | はいきんぐたかせ |
| 出身 | 奈良県 |
| 生年 | 1983年(公式プロフィール) |
| 活動開始 | 2002年 |
| 所属 | starplayers(RHYMESTERの所属事務所) |
| 活動形態 | ラッパー(ソロ/WATT & TAKASE名義の連名プロジェクトでも活動) |
| 本名・生年月日 | 公式に公表されていない(本記事では記載しない) |
| 公式Instagram | @takase_hiking |
来歴
1983年、奈良県に生まれ、2002年に活動を開始した。2008年、HI-KING名義で1stアルバム『Rhyme Viking』を自主制作でリリースしデビュー(TEAM HK)。同じ年に出場したTHE CARNIVAL 2008では、FREESTYLE BATTLEとTHE LIVE BATTLEの2部門を優勝した。バトルとライブ、その両方で頂点を取るという出発点が、この人のその後の歩き方を決めている。翌2009年にはB-Boy Park 2009のA+ Live Battleでも優勝している。
2012年にはプロデュースチームMARUHIPROJECTとのアルバム『MARUHICODE: HI-KINGakaTAKASE』と、高槻のラッパーJABとのEP『Act Like You Know』をリリース。同年、入江悠監督の映画『SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』にMC NO VOICE役で出演した。バトルMCが映画の顔になるという、なかなか無い経歴だと思う。
その後RHYMESTERの所属事務所starplayersの一員となり、2017年にHI-KING TAKASE名義のアルバム『NEW タカセ』をstarplayers RECORDSから発売した。品番STARCD-001は同レーベルの第1弾で、収録曲「走って掴んだマイクで上げる」はマイクを握るまでの来歴を歌う自己紹介的な一曲だ。2020年にはアルバム『HK Stupids』をリリース(レーベル・収録曲は公式情報では確認できていない)。同年、UMBのコンピレーション・シリーズ『UMBC』シーズン3の一曲として、DJ WATARAIプロデュースのシングル「スリル」をLibra Recordsから配信した。
2022年以降は、WATT a.k.a. ヨッテルブッテルとの連名プロジェクト「WATT & TAKASE」でシングルを重ね、2024年に共作アルバム『ぼちぼちいこか』を発売。収録曲「お好きにどうぞ/それがどうした」は7インチレコードも数量限定で発売された。バトルの人というイメージとは違う、聴いて気持ちいい方向の作品で、40代に入ってからの再活性化と言っていい動きだ。料理と音楽を組み合わせた主催イベントも行っていて、近作の題材には食や日常の言葉が増えている。
年表
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 1983年 | 奈良県に生まれる |
| 2002年 | 活動開始 |
| 2008年 | HI-KING名義で1stアルバム『Rhyme Viking』をリリース。THE CARNIVAL 2008で2部門優勝 |
| 2009年 | B-Boy Park 2009 A+ Live Battle 優勝 |
| 2012年 | 『MARUHICODE: HI-KINGakaTAKASE』『Act Like You Know』をリリース。映画『SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』に出演 |
| 2017年5月10日 | 『NEW タカセ』をstarplayers RECORDSから発売 |
| 2020年 | 『HK Stupids』をリリース。「スリル」を配信 |
| 2024年5月1日 | WATT & TAKASE名義の共作アルバム『ぼちぼちいこか』を発売 |
バトル戦績
公式プロフィールに記載された主要タイトルは、THE CARNIVAL 2008の2部門優勝、B-Boy Park 2009優勝、UMB 2015大阪予選A優勝・UMB GRAND CHAMPIONSHIP 2015 FINALベスト4、KING OF KINGS西日本予選優勝(2016年・2019年)である。バトル記録サイトjp-hphpの集計では通算7勝13敗・15大会出場で、KOK2021では西日本大会ベスト4・奈良代表として本戦に出場した。テレビ朝日系『フリースタイルダンジョン』3rd season(2016年)ではチャレンジャーとして3人抜きを達成し、モンスターのR-指定に敗れた。この3人抜きのエピソードは、全国区の視聴者に名前が届いた最大のきっかけとして、今もプロフィールで繰り返し言及される。
個人的に注目したいのは持続性だ。本人の楽曲MVの再生数が数千〜5万回台であるのに対し、バトル映像はKOK2021決勝の句潤戦が約6.8万回、KOK2016の未明戦は公式に「BEST BOUT」として切り出されるなど、バトル側の数字が大きい。先にバトルで知った層が厚いMCで、デビューから18年近く経った今も現場の需要が途切れていない。メディアの評価より現場の評価が先行するタイプであり、その偏り自体がこの人の立ち位置を表している。
音楽性
武器は抜群のリズム感とライミングセンスだと、レーベルやメーカーの紹介文は一貫して語る。速さで押すのではなく、リズムへの乗り方とライムのセンスで聴かせるタイプだ。『NEW タカセ』の「走って掴んだマイクで上げる」に代表されるように、自分の来歴をそのまま歌詞にする自己紹介型の曲に強く、地元・奈良を背負う姿勢はMVの神社ロケにも表れている。一方でWATT & TAKASEでは、サンプリング基調の暖かいサウンドに2人のタイトなラップが絡む形で、バトルMCのイメージとは違う心地よさがある。「COOK」や「鍋FIESTA」のような食の題材も含め、肩肘張らない日常の言葉で押すのが近年の色だ。
ディスコグラフィ
※本記事のApple Musicリンクはアフィリエイトリンクです。
| 発売日 | タイトル | 備考 |
|---|---|---|
| 2008-05-23 | Rhyme Viking(HI-KING名義) | 1stアルバム(全15曲)。自主制作 |
| 2012-01-18 | MARUHICODE: HI-KINGakaTAKASE(maruhiproject名義) | MARUHIPROJECTとの共作アルバム(全7曲) |
| 2017-05-10 | NEW タカセ | starplayers RECORDS(STARCD-001、全11曲) |
| 2024-05-01 | ぼちぼちいこか(WATT a.k.a. ヨッテルブッテル & HI-KING TAKASE) | 共作アルバム(全10曲) |
2012年にはJABとのEP『Act Like You Know』、2020年1月にはアルバム『HK Stupids』をリリースしているが、いずれもApple Musicでは配信されておらず、詳細は公式情報で確認できていない。主なシングル:スリル(2020年、UMBコンピレーション『UMBC』シーズン3収録、DJ WATARAIプロデュース)、Two Face(2020年)、Ibasyo(SPARKEYとの共作、2020年)。WATT & TAKASE名義ではNabe Fiesta(2022年)、Tomarenai(2023年)、Beach Boys(2023年)、それがどうした(2024年)、Home (feat. MASSAN)(2024年)。客演ではWATT a.k.a. ヨッテルブッテル「無賃乗者Remix (feat. METEOR & HI-KING aka TAKASE)」(2014年)、JAB「祭りの痕 (feat. BOIL RHYME, HI-KING TAKASE & DJ KAN)」(2020年)など。
代表曲
- 「走って掴んだマイクで上げる」——『NEW タカセ』収録。マイクを握るまでの来歴を歌う自己紹介曲で、MVは奈良の神社で撮影されている。まずここから入りたい。
- 「スリル」——UMBコンピレーション『UMBC』シーズン3のシングル。DJ WATARAIのビートにバトル畑のMCが乗る構図が面白い。公式MVがないためApple Musicのプレーヤーで。
- 「ふるさと」——MARUHIPROJECTのプロデュース。タイトル通り、地元への視線が濃い一曲。
- 「My Steez」——JABとの共作EP『Act Like You Know』の文脈で生まれたMV。2012年当時の空気が残っている。
- 「お好きにどうぞ」——WATT & TAKASE。7インチ化もされたキラーチューンで、バトルMCのイメージを裏切る心地よさがある。
- 「ぼちぼちいこか」——共作アルバムの表題曲。関西の言葉の温度がそのまま出ている。
- 「Two Face」——2020年のソロシングル。法斎Beatsのプロデュース。
関連リンク
- R-指定(『フリースタイルダンジョン』で対戦)
出典・確認日
- TuneCore Japan公式アーティストページ(プロフィール)
- OTOTOYアーティストページ/Libra Records紹介文
- ORICONプロフィール・商品情報
- jp-hphp(MCバトル戦績データベース)
- Apple Music / iTunes(作品登録情報)
- YouTube公式チャンネル(starplayers RECORDS Channel、HI-KING TAKASE、WATTほか)
- 確認日:2026年11月8日
