紅桜(べにざくら)は、岡山県津山市出身のラッパー。地元津山のクルー兼レーベル「Party Gun Paul(PGP)」の中心人物で、演歌や歌謡曲、ブルースを思わせる歌唱力と、自らの壮絶な人生を歌うリリックから「伝説のラッパー」と呼ばれる。2019年を最後に表舞台から姿を消し、3年8ヶ月の収容を経て2023年6月に出所。復活ライブから再起までの軌跡はTBSのドキュメンタリーで放送され、大きな反響を呼んだ。2026年にはアルバム『Back to the Hiphop』を発表している。
基本データ
| アーティスト名 | 紅桜(べにざくら) |
|---|---|
| 本名 | 非公表 |
| 生年月日 | 非公表 |
| 出身地 | 岡山県津山市 |
| 活動期間 | 2013年 - |
| ジャンル | ヒップホップ |
| 職業 | ラッパー |
| レーベル・所属 | Party Gun Paul(PGP RECORDS) |
| 公式サイト | partygunpaul.com(Party Gun Paul公式サイト) |
紅桜は岡山県津山市を拠点に活動するラッパーで、同郷の仲間たちと興したクルー兼レーベル「Party Gun Paul(PGP)」を主宰する。TBSのドキュメンタリーによれば、妻と子ども4人の家族を持ち、津山市の山あいに暮らしながら音楽活動を続けてきた。自らの人生そのものを歌詞に刻むスタイルと、岡山弁での破天荒な言動がカリスマ的な人気を呼び、ヒップホップシーンで広く知られる存在となった。
MCバトルでも実績を残しており、UMB岡山予選では通算5度の優勝を記録したとされる(2011年、2013年、2015年、2018年、2019年)。2018年の全国大会ではベスト4に進出した。一方で2019年12月には、UMB公式から「一身上の都合」による欠場が発表され、以降は公式な発表もないまま表舞台から姿を消していた。
来歴
地元・津山でバトルMCとして頭角を現した紅桜は、2013年6月18日にParty Gun PaulからEP『Holale!!』をCDで発売。同年12月25日にはシングル「悲しみの後」を配信し、2014年8月13日に1stアルバム『紅桜』を発表した。J-REXXXらとのユニット「Theタイマンチーズ」としても活動し、2015年6月24日にアルバム『少年』をリリースしている。2017年にはIOとZeebraを迎えたシングル「Joy&Pain」を発表。2019年にはdj hondaとの共作アルバム『DARK SIDE』をCDで発売するなど、キャリアの絶頂期にあった。
しかし2019年のMCバトル大会「ADRENALINE」決勝大会への出場を最後に、紅桜は表舞台から姿を消す。2023年6月、3年8ヶ月の収容期間を経て出所。故郷・津山に戻り、家族との生活を取り戻しながら、2023年8月14日に復活ライブを行った。この出所から復活ライブまでの軌跡は、TBS『ドキュメンタリー「解放区」』の特集回「伝説のラッパー紅桜 ~壮絶人生、刑務所からの再起~」として2023年9月17日に放送され、ZeebraやR-指定へのインタビューも交えて大きな反響を呼んだ。同作は映画版『ダメな奴 ~ラッパー紅桜 刑務所からの再起~』として、2024年3月のTBSドキュメンタリー映画祭2024でも上映された。
復帰後は精力的に活動を再開し、2024年4月には映画の挿入歌とされるシングル「You Know What?」を配信。同年8月14日には「BATTLE SUMMIT II」(国立代々木競技場 第一体育館)に出場し、5年ぶりにMCバトルの舞台へ立った。同年11月24日には「Red Bull Roku Maru 2024」(東京・渋谷WOMB)のゲストライブに出演し、「悲しみの後」などを歌唱。2025年3月16日には、PGPの後進・4PRIDEにも焦点を当てた続編ドキュメンタリー『REASON~あの日、HIPHOPに憧れた少年たち~』がTBSで放送された。2026年8月3日にはアルバム『Back to the Hiphop』を発売し、同月11日の「BATTLE SUMMIT III」(K-Arena横浜)にはJ-REXXXとのタッグで出場している。
| 年 | 出来事 |
|---|---|
| 2011年 | MCバトル「UMB」岡山予選で優勝(以降、2013年・2015年・2018年・2019年にも優勝し通算5度。2018年は全国大会ベスト4) |
| 2013年6月18日 | EP『Holale!!』をCDで発売(Party Gun Paul) |
| 2013年12月25日 | シングル「悲しみの後」を配信 |
| 2014年8月13日 | 1stアルバム『紅桜』を発売 |
| 2015年6月24日 | ユニットTheタイマンチーズとしてアルバム『少年』を発売 |
| 2017年10月13日 | IO & Zeebraを迎えたシングル「Joy&Pain」を配信 |
| 2019年4月22日 | dj hondaとのEP『dark side ~prelude~』を配信 |
| 2019年8月28日 | dj hondaとのアルバム『DARK SIDE』をCDで発売 |
| 2019年 | MCバトル大会「ADRENALINE」決勝大会に出場(以降、表舞台から姿を消す) |
| 2023年6月 | 3年8ヶ月の収容を経て出所 |
| 2023年8月14日 | 復活ライブを開催 |
| 2023年9月17日 | TBS『ドキュメンタリー「解放区」』特集回「伝説のラッパー紅桜 ~壮絶人生、刑務所からの再起~」が放送 |
| 2024年3月 | 映画『ダメな奴 ~ラッパー紅桜 刑務所からの再起~』がTBSドキュメンタリー映画祭2024で上映 |
| 2024年8月14日 | 「BATTLE SUMMIT II」(国立代々木競技場 第一体育館)に出場、5年ぶりのMCバトル |
| 2024年11月24日 | 「Red Bull Roku Maru 2024」(渋谷WOMB)にゲストライブで出演 |
| 2025年3月16日 | TBSで続編ドキュメンタリー『REASON~あの日、HIPHOPに憧れた少年たち~』が放送 |
| 2026年8月3日 | アルバム『Back to the Hiphop』を発売 |
| 2026年8月11日 | 「BATTLE SUMMIT III」(K-Arena横浜)にJ-REXXXとのタッグで出場 |
音楽性
紅桜の最大の特徴は、ラップと「歌」の二面性にある。TBSやORICONはその歌声を「日本の歌謡曲や演歌、ブルースを思わせるパワフルな歌唱力」と評しており、メロディアスに歌い上げるフローは「ネオ演歌」とも呼ばれる。Red Bull Roku Maru 2024のゲストライブでは、スタンドマイクの前に立ち、スポットライトを浴びながら「悲しみの後」をソウルフルに歌い上げ、バトルイベントの観客を酔わせたという。
リリックの主題は一貫して自身の人生である。地元・津山での暮らし、家族や息子への思い、表舞台を離れていた期間と再起への決意まで、壮絶な実体験が岡山弁混じりの言葉で赤裸々に綴られる。「息子へ」のように家族に宛てた楽曲も多く、その私小説的な世界観が聴く者の胸を打つ。
一方で、UMB岡山予選5度の優勝に象徴されるバトルMCとしての即興性とスキルも健在であり、dj hondaとの共作『DARK SIDE』に代表されるブームバップのビート上では、鋭いラップの顔を見せる。歌う紅桜とラップする紅桜、その両極を往くスタイルこそが「伝説」と呼ばれる理由である。
ディスコグラフィ
※本記事のApple Musicリンクはアフィリエイトリンクです。
| リリース日 | タイトル | 種別 |
|---|---|---|
| 2013年6月18日 | Holale!! | EP(CD発売。Apple Musicでは2015年1月21日にEPとして配信) |
| 2013年12月25日 | 悲しみの後 | シングル |
| 2014年8月13日 | 紅桜 | アルバム |
| 2016年8月27日 | 今心の一刺 | シングル |
| 2016年10月12日 | 俺と紅 - Mixed by DJ KAJI | ミックステープ(DJ KAJIとの共作) |
| 2017年10月13日 | Joy&Pain | シングル(IO & Zeebraとの共作) |
| 2018年6月26日 | Down By Law | シングル(JAGGLA & ZEUSとの共作) |
| 2018年10月31日 | 土壇場口上 | シングル |
| 2019年4月22日 | dark side ~prelude~ | EP(dj hondaとの共作) |
| 2019年8月28日 | DARK SIDE | アルバム(CDのみ。dj hondaとの共作。Apple Musicでは『dark side ~prelude~』と2024年のリマスター版のみ配信) |
| 2019年9月3日 | 息子へ | シングル |
| 2020年3月27日 | 昔愛した、、、 (h beat REMIX) | シングル(dj hondaとの共作) |
| 2020年12月27日 | What's My Name? (DJ Kaji Remix) [feat. DJ a's] | シングル |
| 2023年12月29日 | Jah Lion B Edition | シングル(4PRIDEとの共作) |
| 2024年4月17日 | You Know What? | シングル |
| 2024年5月25日 | Classic Blues | シングル(XILAとの共作) |
| 2024年8月8日 | Everybody Hit Me | シングル |
| 2024年9月4日 | Dark Side (2024 Remaster) | アルバム(リマスター。dj hondaとの共作) |
| 2024年12月21日 | Asuka | シングル(DUSTY HUSKYとの共作) |
| 2025年10月11日 | Arrow of Time | シングル |
| 2026年1月31日 | New Day | シングル(TIGHTBOOTHとの共作) |
| 2026年2月1日 | One Take, One Shot (Re-Up) | シングル(Gomyo Sepericとの共作) |
| 2026年3月31日 | Gainen | シングル |
| 2026年8月3日 | Back to the Hiphop | アルバム |
| 2026年8月30日 | I Love You | シングル(CHOUJIとの共作) |
客演も数多い。孫GONG「花火 (feat. JAGGLA & 紅桜)」(2015年)、GOBBLA「不言実行」(2016年)、RYUZO「Bad Man Blues」(2017年)、MU-TON「Smoke Chiva Chiva」(2020年)、LUNA「Nothing but Love」(2025年)、4PRIDE「The Greedy Dog's Song」(2026年)などに参加している。また、不在期間中の2021年には、ジャパニーズマゲニーズとTheタイマンチーズによる紅桜への応援歌「Lights On」が発表された。
代表曲
天下御免
1stアルバム『紅桜』(2014年)の冒頭を飾る代表曲。Party Gun Paulの公式YouTubeチャンネルでは、同じくアルバム収録の「ダメな奴」との2曲をつないだ公式映像が公開されている。
What's My Name?
EP『Holale!!』収録の初期の代表曲。名乗りを上げる自己紹介的な一曲で、公式ミュージックビデオも制作された。2020年にはDJ Kajiによるリミックス版も配信されている。
悲しみの後
2013年にシングルとして配信され、1stアルバム『紅桜』にも収録されたバラード。紅桜の「歌」の魅力を象徴する一曲で、2024年のRed Bull Roku Maruのゲストライブでも歌唱された。公式ミュージックビデオはなく、Party Gun Paul公式チャンネルにはトレーラー映像のみが公開されている。
Super Fly
dj hondaとの共作アルバム『DARK SIDE』(2019年)収録曲。ブームバップのビートに鋭いラップを乗せた、バトルMCとしての紅桜を体現する一曲。dj hondaの公式YouTubeチャンネルでミュージックビデオが公開されている。
息子へ
2019年9月に配信されたシングル。そのタイトル通り、息子への思いを歌った楽曲で、紅桜の私小説的なリリックの真骨頂といえる。表舞台を離れる直前の時期の作品である。
BACK IN THE HIPHOP
2026年のアルバム『Back to the Hiphop』のタイトルを冠した楽曲。出所と復活を経た現在の紅桜の立ち位置を宣言する一曲で、Party Gun Paulの公式チャンネル(虎の穴スタジオ)で映像が公開されている。
今後のライブ
2026年12月の公演については、確認日時点で公式な発表を確認できていない。最新のライブ情報はParty Gun Paulの公式サイトおよび公式SNSで随時発表される。
出典・確認日
- TBSテレビ『ドキュメンタリー「解放区」』公式ページ
- ORICON NEWS
- ORICON(プロフィール/製品情報)
- Party Gun Paul公式ブログ
- Party Gun Paul公式サイト
- UMB公式X
- note.com EVENING(BATTLE SUMMIT IIレポート)
- 時事通信(BATTLE SUMMIT III発表)
- Red Bull Roku Maru 2024 大会レポート
- Apple Music(iTunes)
- DJTUBE(プロフィール)
確認日:2026年11月2日
