NITRO MICROPHONE UNDERGROUND(ニトロ・マイクロフォン・アンダーグラウンド)は、1998年に東京で結成されたヒップホップグループ。渋谷のアンダーグラウンドシーンから登場し、8人のMCによるマイクリレーで日本のヒップホップの地図を塗り替えた。2000年のデビューアルバム『NITRO MICROPHONE UNDERGROUND』は金字塔と呼ばれ、2012年の活動休止と2019年の再始動を経て、現在は7人体制で活動を続けている。略称は「ニトロ」「NMU」。
基本データ
| アーティスト名 | NITRO MICROPHONE UNDERGROUND(にとろまいくろふぉんあんだーぐらうんど) |
|---|---|
| 形態 | ヒップホップグループ(結成時は8人組、現在は7人組) |
| メンバー | MACKA-CHIN、DABO、DELI、GORE-TEX、SUIKEN、XBS、BIGZAM |
| 旧メンバー | S-WORD(2020年脱退) |
| 本名 | 非公表(メンバー各人) |
| 結成 | 1998年 |
| 活動期間 | 1998年 – 2012年、2019年 – 現在(2012年に活動休止、2019年に活動再開) |
| 出身地・拠点 | 東京都(渋谷を拠点に活動) |
| ジャンル | ヒップホップ |
| 所属・レーベル | Reality Records、Def Jam Japan、日本コロムビア、NITRICH ほか |
| 公式サイト | NITRO MICROPHONE UNDERGROUND 公式サイト |
メンバーは全員がソロでも作品を発表する実力派で、グループ内ユニットとしてMABO(DABOとMACKA-CHIN)、東京弐拾伍時、MONTIENなども活動してきた。DELIは2014年から千葉県松戸市議会議員も務めている。XBSはアパレルブランド「nitrow」「nitraid」を手がけ、グループの活動は音楽の枠を越えてストリートカルチャー全体に影響を与えてきた。
来歴
1998年、渋谷を中心としたアンダーグラウンドのシーンで活動していたMACKA-CHIN、DABO、DELI、GORE-TEX、SUIKEN、S-WORD、XBS、BIGZAMの8人によって結成。同年、名義で最初の楽曲「REQUIEM」を発表し、1999年には初のCD作品となるEP『NITRO WORKS』を発売した。
2000年10月7日、1stアルバム『NITRO MICROPHONE UNDERGROUND』をReality Recordsから限定2万枚で発売すると即完売。同年12月27日にはDef Jam Japanからリパッケージ盤が再発され、15万枚以上のセールスを記録した。全員がマイクを回す表題曲「NITRO MICROPHONE UNDERGROUND」は日本語ラップのクラシックとして今も語り継がれている。2003年にはシングル「NITRICH / SPARK DA L」が新星堂限定3万枚で発売され、オリコンのインディーズチャートで1位を獲得。2004年1月のEP『UPRISING』(オリコン13位)を経て、同年8月25日に2ndアルバム『STRAIGHT FROM THE UNDERGROUND』を発売し、オリコン週間アルバムランキングで4位に入った。
2006年に会員制イベント「NITRO CAMP」を始動。2007年11月には3rdアルバム『SPECIAL FORCE』を発売し(オリコン10位)、表題曲はNIKE「AIR FORCE 1」の生誕25周年記念オフィシャルソングにも起用された。2008年にはミニアルバム『BACK AGAIN』と初のアジアツアーを実施。2009年には結成10周年記念のベスト盤『NITRO X 99-09』(オリコン11位)を発売し、「NITRO CAMP '09」をSHIBUYA-AXで開催した。2011年1月1日に4thアルバム『THE LABORATORY』を発売したが、2012年、LIVE DVD『10-11』の発売をもって突然の活動休止を発表した。
沈黙を破ったのは、デビュー20年の節目となる2019年。活動再開を発表し、6月20日には東京・TSUTAYA O-EASTでワンマンライブ「LIVE19」を開催した。2020年1月にS-WORDが脱退し7人体制となったが、同年には再開後初のシングル「歩くTOKYO」と「ナンカナイノカヨ」を発売。2022年には「FIRE」「Choose One」「ケモノミチ」と3作連続でシングルを配信し、12月10日には約12年ぶりのフルアルバム『SE7EN』を発売した。2023年2月には渋谷・Spotify O-EASTで『SE7EN』のリリースライブを開催。2024年11月には主要アルバムのアナログ盤が発売された。
2025年には約3年ぶりの新曲「SHUTTA」と「DAY ONE」を立て続けに配信。2026年も「Black Moon」「G.U.I.」「Eclipse」と新曲のリリースが続き、4月19日には16年ぶりとなる主催イベント「NITRO CAMP '26」を渋谷・club asiaで開催した。
| 年 | 出来事 |
|---|---|
| 1998年 | 渋谷のシーンで結成。名義初の楽曲「REQUIEM」を発表 |
| 1999年 | EP『NITRO WORKS』発売 |
| 2000年 | 1stアルバム『NITRO MICROPHONE UNDERGROUND』が限定2万枚を即完売。Def Jam Japanから再発され15万枚以上のセールス |
| 2003年 | シングル「NITRICH / SPARK DA L」がオリコン・インディーズチャート1位 |
| 2004年 | EP『UPRISING』(13位)。2ndアルバム『STRAIGHT FROM THE UNDERGROUND』がオリコン4位 |
| 2007年 | 3rdアルバム『SPECIAL FORCE』(10位)。表題曲がNIKE「AIR FORCE 1」25周年オフィシャルソングに起用 |
| 2009年 | 結成10周年ベスト盤『NITRO X 99-09』。「NITRO CAMP '09」をSHIBUYA-AXで開催 |
| 2011年 | 4thアルバム『THE LABORATORY』発売 |
| 2012年 | LIVE DVD『10-11』の発売をもって活動休止 |
| 2019年 | デビュー20年の節目に活動再開。ワンマンライブ「LIVE19」をTSUTAYA O-EASTで開催 |
| 2020年 | S-WORDが脱退し7人体制に。シングル「歩くTOKYO」「ナンカナイノカヨ」発売 |
| 2022年 | 約12年ぶりのフルアルバム『SE7EN』発売 |
| 2025年 | シングル「SHUTTA」「DAY ONE」を配信 |
| 2026年 | 16年ぶりの「NITRO CAMP '26」をclub asiaで開催。新曲「Black Moon」「G.U.I.」「Eclipse」を配信 |
音楽性
NITRO MICROPHONE UNDERGROUNDの核は、個性の強いMCたちが次々とマイクを回すマイクリレーにある。渋谷・原宿のストリートの空気、地元の仲間との関係、ファッションやスニーカーへの愛着といった「自分たちの日常」をそのままリリックに落とし込むスタイルは、当時の日本のヒップホップに大きな衝撃を与えた。表題曲のフレーズ「渋谷宇田川発」は、その姿勢を象徴するキャッチフレーズとして定着している。
トラックはDJ WATARAI、DJ VIBLAM、DJ HAZIME、MACKA-CHINらが担い、重厚なビートの上に各MCの異なる声質とフロウがぶつかり合う。メンバー全員がソロ作品を持つ実力者ぞろいで、グループ内ユニットや個々の活動を通じて得たものをグループへ還元するコレクティブ的な運営も特徴だ。NIKEをはじめとするワールドブランドとのコラボレーションや、XBSらによるアパレルブランドnitraidの展開など、その影響力は音楽シーンの外側にまで及んだ。
ディスコグラフィ
※本記事のApple Musicリンクはアフィリエイトリンクです。
| リリース日 | タイトル | 種別 |
|---|---|---|
| 1998年 | REQUIEM | シングル(Apple Musicでの配信なし) |
| 1999年11月5日 | NITRO WORKS | EP(Apple Musicでの配信なし) |
| 2000年10月7日 | NITRO MICROPHONE UNDERGROUND | 1stアルバム(同年12月27日にDef Jam Japanからリパッケージ再発) |
| 2003年2月26日 | NITRICH / SPARK DA L | シングル(Apple Musicでの配信なし) |
| 2004年1月1日 | UPRISING | EP |
| 2004年8月25日 | STRAIGHT FROM THE UNDERGROUND | 2ndアルバム |
| 2006年4月7日 | unreleased | シングル(Apple Musicでの配信なし) |
| 2007年11月7日 | SPECIAL FORCE | 3rdアルバム |
| 2007年12月21日 | SPECIAL FORCE | シングル(Apple Musicでの配信なし) |
| 2008年12月31日 | BACK AGAIN | ミニアルバム |
| 2009年8月5日 | NITRO X 99-09 | ベストアルバム |
| 2011年1月1日 | THE LABORATORY | 4thアルバム |
| 2020年1月10日 | 歩くTOKYO | シングル |
| 2020年9月18日 | ナンカナイノカヨ | シングル |
| 2021年12月17日 | ALGO | 配信シングル |
| 2022年10月29日 | FIRE | 配信シングル |
| 2022年11月12日 | Choose One | 配信シングル |
| 2022年12月2日 | ケモノミチ | 配信シングル |
| 2022年12月10日 | SE7EN | 5thアルバム |
| 2025年10月10日 | SHUTTA | 配信シングル |
| 2025年12月10日 | DAY ONE | 配信シングル |
| 2026年1月30日 | Black Moon | 配信シングル |
| 2026年4月10日 | G.U.I. | 配信シングル |
| 2026年9月23日 | Eclipse | 配信シングル |
代表曲
NITRO MICROPHONE UNDERGROUND
1stアルバムの表題曲。8人のMC全員がマイクを回すマイクリレーの真骨頂で、「渋谷宇田川発」のフレーズとともに日本語ラップの永遠のクラシックとなった。プロデュースはDJ WATARAI。
STRAIGHT FROM THE UNDERGROUND
2ndアルバムの表題曲。DJ VIBLAMのプロデュースによる重厚なトラックに乗せて、メジャーシーンへの切り込みを宣言した一曲。ミュージックビデオはロサンゼルスで撮影された。
SPECIAL FORCE
3rdアルバムの表題曲。NIKE「AIR FORCE 1」の生誕25周年記念オフィシャルソングとして、アルバムに先駆けて配信された。DJ VIBLAMプロデュース。
STILL SHININ'
ミニアルバム『BACK AGAIN』収録。活動の充実期を象徴する楽曲で、ベスト盤『NITRO X 99-09』にも収録された。
歩くTOKYO
2019年の活動再開後に発表された、再始動のオフィシャルシングル第1弾。7人体制となったNITROの新たな一歩を示す楽曲で、JOE IRONがプロデュースを担当した。
ケモノミチ
『SE7EN』からの先行シングル(3連続リリース第3弾)。DJ WATARAIプロデュースによるオーソドックスなトラックの上で、7人のマイクリレーが展開される。
今後のライブ
2026年12月の公演については、確認日時点で発表されているものはない。直近では2026年4月19日に、渋谷・club asiaで主催イベント「NITRO CAMP '26」が16年ぶりに開催された。今後の公演情報は公式サイトで発表され次第、本欄とPLAY MAGAZINEのライブ情報で案内する。
出典・確認日
- NITRO MICROPHONE UNDERGROUND 公式サイト(BIOGRAPHY/MEMBER/DISCOGRAPHY)
- ORICON NEWS(プロフィール/作品データベース/活動休止報)
- PR TIMES(有限会社ナイトリッチ「DAY ONE」配信リリース、2025年)
- 音楽ナタリー(2019年活動再開・ワンマンライブ「LIVE19」発表報)
- Rolling Stone Japan(『SE7EN』インタビュー)
- Apple Music(各作品ページ)
- Wikipedia「NITRO MICROPHONE UNDERGROUND」(補助資料)
確認日:2026年11月2日
