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JAPANESE HIP-HOP
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特集・考察

日本語ラップの元ネタを探せ! 第18回 KANDYTOWN 編!!!

HIPHOPはサンプリングのカルチャーだとよく言われますよね!

まずは最近聴き始めた人のためにサンプリングとは何かを簡単におさらいしましょう。

既存(過去)の音源から音(ベース音等)や歌詞の一部分を抜粋し、同じパートをループさせたり継ぎ接ぎするなど曲の構成を再構築することで名目上別の曲を作り出す手法のこと。

-サンプリング wikipediaより引用

要するに"過去の名曲のエッセンスを継承し、新しい音楽として蘇らせる"魔法のような手法ですね。

「パクリじゃないの?」なんて野暮なことは言わせません。そこには元の作品への強烈な"リスペクト"と、それをどう調理するかという"センス"が問われる、HIPHOPの根幹をなすアートフォームなんです。

この記事では、さまざまなアーティストの「元ネタ(サンプリングソース)」を探っていきます。

「この渋いベース、実は70年代のソウルだったのか!」とか「このフレーズ、あの大ネタと同じじゃん!」といった発見は、音楽を聴く楽しさを何倍にもしてくれます。

ってことで、第18回目はKANDYTOWNの元ネタを探っていきましょう!

世田谷を拠点に2012年に結成された、大所帯のヒップホップ・クルーです。IO、KEIJU、Ryohu、Gottz、Neetz、DIAN、MUD、Holly Q、そしてこの連載の第14回で取り上げたKIKUMARUも在籍していました。

彼らの音楽の土台は、なんといってもソウルとR&B。おしゃれでメロウなトラックの数々は、掘れば掘るほど「この人たち、本当に音楽が好きなんだな」というのが伝わってきます。2023年3月の日本武道館「LAST LIVE」をもってクルーは終演してしまいましたが、残された曲たちはこれからも聴かれ続けていくはずです。

今回はその中から4曲を紹介します!


KANDYTOWNの曲を元ネタと比較してみましょう

KANDYTOWN / Get Light

まずはReebok CLASSICとのコラボレーションで制作されたこの曲。YOUNG JUJU(現KEIJU)、MUD、DIAN、IOの4人がマイクリレーをする、プロデュースはNeetzです。

スニーカーとヒップホップの相性の良さは言うまでもありませんが、この曲はタイアップという枠を越えて、KANDYTOWNの代表曲として愛され続けています。軽やかで、それでいて芯のあるトラックなんですよね。

Reebok CLASSIC X KANDYTOWN [GET LIGHT](リーボック公式)

Unique Blend - Mommy & Daddy

この軽やかなトラックの元ネタが、Unique Blend(ユニーク・ブレンド)の「Mommy & Daddy」です。

正直に言うと、表立った資料がほとんど出てこないようなマイナーなソウル・グループの曲です。でも、こういう「誰が見つけてくるんだ」というネタをサラッと使ってしまうところがKANDYTOWNのディグ(掘り)の深さだと思うんです。ネタ帳を見ていても、彼らのレコード棚の広さには毎回驚かされます。


KANDYTOWN / Ms

続いては、タイトルからして甘い空気の漂うこの曲。KANDYTOWNのメロウな面がよく出た1曲です。

Janet Jackson - Any Time, Any Place

元ネタはJanet Jackson(ジャネット・ジャクソン)の「Any Time, Any Place」。1993年のアルバム『janet.』に収録され、翌1994年にシングルカットされた、Jam & Lewisプロデュースのスロウジャムです。

この曲の官能的でゆったりした空気感は、R&Bの歴史に残るレベル。KANDYTOWNの面々がこの大ネタをどう自分たちの色に染めているか、聴き比べてみてください!

Janet Jackson - Any Time, Any Place (Official Video)


KANDYTOWN / LEGACY

「遺産」というタイトルが付けられたこの曲。元ネタの辿り方そのものが、まさに"レガシー"という言葉にふさわしいんです。

Portishead - Glory Box

元ネタはイギリスのトリップホップ・グループ、Portishead(ポーティスヘッド)の「Glory Box」。1994年の名盤『Dummy』に収録された曲です。

Portishead - Glory Box

そしてここからが面白いところで、この「Glory Box」自体が、Isaac Hayes(アイザック・ヘイズ)の「Ike's Rap II」をサンプリングして作られているんです。つまりKANDYTOWNの「LEGACY」は、サンプリングで作られた曲をさらにサンプリングした、いわばネタの孫世代。世代を越えて受け継がれていく様子がタイトル通りで、ニヤリとしてしまいますよね。


KANDYTOWN / Rap City

最後はこの曲です。タイトル通り、ラップへの愛が詰まった1曲だと思います。

The Brothers Johnson - Strawberry Letter 23

元ネタはThe Brothers Johnson(ブラザーズ・ジョンソン)の「Strawberry Letter 23」。1977年、クインシー・ジョーンズのプロデュースで大ヒットしたファンクの名曲です。

実はこの曲、前回の第16回、ECDの「DO THE BOOGIE BACK」の元ネタとしても登場しました。ECDとKANDYTOWN。世代もスタイルも違う2組が、同じ大ネタに辿り着いている。名曲はいつの時代も、掘る人の心を掴んで離さないんですよね!

The Brothers Johnson - Strawberry Letter 23


最後に

今回はKANDYTOWNの元ネタを探っていきました!いかがでしたでしょうか?

Unique Blend、Janet Jackson、Portishead、そしてThe Brothers Johnson。ソウル、R&B、トリップホップと幅広いラインナップになりましたが、どれも「気持ちいい音」を知り尽くした彼ららしい選択だと思います。

クルーとしての活動は終演してしまいましたが、メンバーそれぞれのソロ活動は続いています。この連載でも第14回でKIKUMARUを取り上げたように、今度はIOやKEIJUといった個人の元ネタも掘っていきたいですね。

ではまた次の元ネタを探せ!でお会いしましょう!

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