HIPHOPはサンプリングのカルチャーだとよく言われますよね!
まずは最近聴き始めた人のためにサンプリングとは何かを簡単におさらいしましょう。
既存(過去)の音源から音(ベース音等)や歌詞の一部分を抜粋し、同じパートをループさせたり継ぎ接ぎするなど曲の構成を再構築することで名目上別の曲を作り出す手法のこと。
-サンプリング wikipediaより引用
要するに"過去の名曲のエッセンスを継承し、新しい音楽として蘇らせる"魔法のような手法ですね。
「パクリじゃないの?」なんて野暮なことは言わせません。そこには元の作品への強烈な"リスペクト"と、それをどう調理するかという"センス"が問われる、HIPHOPの根幹をなすアートフォームなんです。
この記事では、さまざまなアーティストの「元ネタ(サンプリングソース)」を探っていきます。
「この渋いベース、実は70年代のソウルだったのか!」とか「このフレーズ、あの大ネタと同じじゃん!」といった発見は、音楽を聴く楽しさを何倍にもしてくれます。
ってことで、第64回目はスチャダラパーの第4弾です!
登録138件の山は、4回目でもまだ底が見えません。第4弾はドリフターズからBooker Tまで、7曲です。
これまでのスチャダラパー編は第15回(前編)、第56回(後編)、第60回(第3弾)です。
スチャダラパーの曲を元ネタと比較してみましょう
スチャダラパー / WATCH OR NOT SUCH A TV
※元ネタ登録は3件の複合ネタで、代表として1つを紹介します。
スチャダラパー - WATCH OR NOT SUCH A TV
ザ・ドリフターズ - ドリフのバイのバイのバイ
元ネタの代表は、ザ・ドリフターズの「ドリフのバイのバイのバイ」。
テレビを歌う曲に、テレビの王様ドリフです。SDPのサブカル感覚は、この辺りの嗅覚に表れます。
ザ・ドリフターズ - バイのバイのバイ
スチャダラパー / タワーリングナンセンス
1stアルバムの表題曲。
※スチャダラパー側の音源は埋め込み可能な動画がなかったため、元ネタのみ埋め込みます。
Captain Sensible - Happy Talk
元ネタの1つは、Captain Sensibleの「Happy Talk」。
ミュージカル『南太平洋』の楽曲をパンク上がりのCaptain Sensibleがカバーし、それをSDPが使うという二重構造です。
Captain Sensible - Happy Talk
スチャダラパー / 給料11万円節
スチャダラパー側の単曲音源は見つからなかったため、元ネタのみ埋め込みます。第3弾「給料10万円節」の続編、給料が1万円上がりました。
Richard Groove Holmes - No Trouble on the Mountain
元ネタは、Richard Groove Holmesの「No Trouble on the Mountain」。
オルガン・ジャズのご機嫌なグルーヴ。10万円節のRonnie Lawsに続き、続編もジャズです。
Richard Groove Holmes - No Trouble on the Mountain
スチャダラパー / Little Bird Strut
※スチャダラパー側の音源は埋め込み可能な動画がなかったため、元ネタのみ埋め込みます。
The Salsoul Orchestra - Tangerine
元ネタの1つは、The Salsoul Orchestraの「Tangerine」。
サルソウル・ディスコの華やかさ。リトル・バード・ネイションのテーマ的な曲に、このきらめきです。
The Salsoul Orchestra - Tangerine
スチャダラパー / Yes / No
スチャダラパー - Yes / No
The JB's - More Peas
元ネタは、The JB'sの「More Peas」。
James Brownファミリーの鉄板ファンク。「Yes / No」という返事の曲に、JB流の掛け声文化です。
The JB's - More Peas
スチャダラパー / CATCH the DROP
スチャダラパー側の単曲音源は見つからなかったため、元ネタのみ埋め込みます。
Skull Snaps - It's A New Day
元ネタは、Skull Snapsの「It's A New Day」。
第56回「今夜はブギー・バック」、第60回「後者」に続いて3曲目の登場。SDPの中で一番使い倒されているドラムかもしれません。
Skull Snaps - It's A New Day
スチャダラパー / Entrance
※スチャダラパー側の音源は埋め込み可能な動画がなかったため、元ネタのみ埋め込みます。
Booker T & The MG's - Melting Pot
元ネタは、Booker T & The MG'sの「Melting Pot」。
メンフィス・ソウルの器楽ファンク。「入口」という曲の土台にふさわしい、普遍のグルーヴで締めます。
Booker T & The MG's - Melting Pot
最後に
スチャダラパー第4弾の元ネタは、ザ・ドリフターズ、Captain Sensible、Richard Groove Holmes、The Salsoul Orchestra、The JB's、Skull Snaps、Booker T & The MG'sという布陣でした。
4回・26曲掘ってもまだ残る138件の山。SDPのサンプリングの食欲は、連載最大級です。
ではまた次の元ネタを探せ!でお会いしましょう!