本文へ
JAPANESE HIP-HOP
MUSIC / CULTURE / PEOPLE
⌕
アーティスト名鑑

RIP SLYME

読み方りっぷすらいむ

RIP SLYME(リップスライム)は、RYO-Z、ILMARI、PES、SUの4MCとDJ FUMIYAからなる日本のヒップホップグループ。1994年に結成され、2001年にシングル「STEPPER'S DELIGHT」でメジャーデビュー。2ndアルバム『TOKYO CLASSIC』が日本のヒップホップ作品として初のミリオンセラーを記録するなど、ヒップホップを日本のポップカルチャーの中心に押し上げた立役者である。2018年に活動を休止し、2022年に3人体制で活動を再開。2025年にはオリジナルメンバー5人が再集結し、メジャーデビュー25周年当日の2026年3月22日まで期間限定で活動した。

基本データ

アーティスト名 RIP SLYME(リップスライム)
メンバー RYO-Z(MC)、ILMARI(MC)、PES(MC)、SU(MC)、DJ FUMIYA(DJ)
本名 メンバー全員、非公表(公式プロフィールに記載なし)
結成 1994年
活動期間 1994年〜2018年、2022年〜2024年(RYO-Z・ILMARI・DJ FUMIYAの3人体制)、2025年〜2026年(5人体制)。2026年3月22日より活動休止
メジャーデビュー 2001年3月22日、シングル「STEPPER'S DELIGHT」
所属クルー FUNKY GRAMMAR UNIT
所属・レーベル ファイルレコード(1995年〜2001年)、ワーナーミュージック・ジャパン(2001年〜2018年、2025年〜)、Slmones(2022年〜2025年)
公式サイト RIP SLYME 公式サイト

グループ名は、結成時のMCであるRYO-Z、ILMARI、PESの頭文字「RIP」に、当時流行していた玩具「スライム」の綴りを変えた「SLYME」を組み合わせたもの。ジャケットやアートワークは結成以来groovisionsが手がけ、赤塚不二夫『天才バカボン』風のメンバーキャラクターでも知られる。

メンバー

RYO-Z(リョージ)

MC。1974年7月15日生まれ、東京都出身。グループのまとめ役で、ライブではMC進行も担う。明るいキャラクターとテンポのよいフロウが持ち味。

ILMARI(イルマリ)

MC。1975年6月17日生まれ、フィンランド・ヘルシンキ出身(日本人の父とフィンランド人の母を持つ)。クールなトーンのフロウが特徴で、TERIYAKI BOYZのメンバーとしても活動。2025年の5人再集結では、メンバー間の対話を主導した中心人物でもある。

PES(ペス)

MC。1976年12月27日生まれ、東京都出身。高音のフロウと歌心のあるメロディセンスが持ち味で、「黄昏サラウンド」など作曲も手がける。2017年9月に脱退し(公表は2021年11月)、2025年に再加入した。

SU(スー)

MC。1973年11月20日生まれ、神奈川県出身。低音のフロウが特徴。元はEAST END×YURIのバックダンサーで、『Talkin' Cheap』収録曲での共演をきっかけに1998年に加入した。2017年4月に活動を休止し、その後脱退。2025年に再加入した。

DJ FUMIYA(ディージェイ・フミヤ)

DJ/トラックメイカー。1979年3月14日生まれ、神奈川県出身。1997年に加入し、グループのほぼ全楽曲のトラックメイクを担当する音楽面の要。2005年から2006年にかけて体調不良で一時休養し、シングル「ブロウ」とアルバム『EPOCH』で復帰した。

来歴

1994年8月、RYO-Z、ILMARI、PESとDJ SHOJI、DJ Shigeの3MC+2DJで結成。同年12月の新人ラッパーコンテストで優勝し、1995年にミニアルバム『Lip's Rhyme』でインディーズデビューした。1996年にDJの2人が脱退するも、1997年にDJ FUMIYAが加入。1998年のアルバム『Talkin' Cheap』収録の「Searchin'」での共演をきっかけにSUが加わり、4MC+1DJの編成が確立した。1999年にはDragon Ash主催のツアー「TMC」に参加し、田辺エージェンシー所属への足がかりをつかんだ。

2001年3月22日、シングル「STEPPER'S DELIGHT」でワーナーミュージック・ジャパンからメジャーデビュー。同年の1stアルバム『FIVE』を経て、2002年7月の2ndアルバム『TOKYO CLASSIC』がオリコン初登場1位を獲得し、日本のヒップホップ作品として初のミリオンセラーを記録した。同年には日本のヒップホップアーティストとして初の日本武道館単独公演も開催。「楽園ベイベー」「One」などのヒットを連発し、2003年には『TIME TO GO』が再びオリコン1位を獲得、国営昭和記念公園での約5万人規模の野外ライブ「SUMMER MADNESS」も成功させた。2004年の『MASTERPIECE』、2005年の初のベストアルバム『グッジョブ!』と快進撃を続けたが、この頃DJ FUMIYAが体調不良のため一時休養に入った。

2006年、DJ FUMIYAが復帰し、5thアルバム『EPOCH』を発売。くるりとのコラボレーションシングル「ラヴぃ」「Juice」も話題となった。2007年の『FUNFAIR』収録「熱帯夜」、2008年の「太陽とビキニ」など、夏の定番曲をその後も生み続ける。2010年にベストアルバム『GOOD TIMES』と裏ベスト『BAD TIMES』、2011年に『STAR』、2013年に『GOLDEN TIME』、2015年に10枚目のオリジナルアルバム『10』を発売。2016年10月にはツアー会場限定シングル「Dance Floor Massive V」をリリースした。

転機は2017年に訪れた。同年4月にSUが活動を休止し、同年9月をもってPESがグループを脱退(脱退が公表されたのは2021年11月)。9月16日の「氣志團万博」が活動休止前最後のライブとなり、2018年10月、グループの活動休止が発表された。2021年11月にはPESが2017年に脱退していたことを公表。これを受け、RYO-Z、ILMARI、FUMIYAが公式YouTubeチャンネルでコメント動画を公開し、新曲「Human Nature」を発表した。

2022年4月15日、RYO-Z、ILMARI、DJ FUMIYAの3人体制で活動を再開し、5か月連続の配信シングルリリース企画を実施。その後もコンスタントに新曲を発表し続けた。そして2025年4月4日、メジャーデビュー25周年の記念日である2026年3月22日までの約1年間、PESとSUが再加入して再び5人体制で活動することを発表。4月16日に5人体制での新曲「どON」を配信リリースし、5月5日の「JAPAN JAM 2025」で約8年ぶりに5人揃ってのライブを行った。7月16日には新曲を含む全48曲のベストアルバム『GREATEST FIVE』を発売。全国ツアー「DANCE FLOOR MASSIVE FINAL」や大型フェスへの出演を重ね、2026年3月20日から22日にかけてTOYOTA ARENA TOKYOでワンマンライブ「RIP SLYME 25th Anniversary GREATEST LIVE - Final Three Nights -」を開催し、宣言通り同公演をもって活動休止に入った。2026年にはオリジナルアルバム全10作品のアナログレコード化が行われ、9月にはラストライブの映像作品『GREATEST LIVE VIDEO』が発売された。

年表

年 出来事
1994年 結成。新人ラッパーコンテストで優勝
1995年 ミニアルバム『Lip's Rhyme』でインディーズデビュー
1997年 DJ FUMIYAが加入
1998年 アルバム『Talkin' Cheap』発売。SUが加入し4MC+1DJ編成に
2001年 シングル「STEPPER'S DELIGHT」でメジャーデビュー。1stアルバム『FIVE』発売
2002年 『TOKYO CLASSIC』が日本のヒップホップ作品として初のミリオンセラーを記録。日本武道館単独公演
2003年 『TIME TO GO』発売。野外ライブ「SUMMER MADNESS」で約5万人を動員
2004年 『MASTERPIECE』発売
2005年 初のベストアルバム『グッジョブ!』発売。DJ FUMIYAが体調不良で一時休養
2006年 DJ FUMIYA復帰。『EPOCH』発売。くるりとのコラボシングル「ラヴぃ」「Juice」発売
2007年 『FUNFAIR』発売
2009年 『JOURNEY』発売
2010年 ベストアルバム『GOOD TIMES』『BAD TIMES』発売
2011年 『STAR』発売
2013年 『GOLDEN TIME』発売
2015年 10thアルバム『10』発売
2017年 SUが活動休止。PESが脱退。9月の氣志團万博が休止前最後のライブに
2018年 活動休止を発表
2021年 PESの脱退が公表される。3人体制で新曲「Human Nature」を発表
2022年 3人体制で活動再開。5か月連続配信リリースを実施
2025年 PES・SUが再加入し5人体制で期間限定の活動を開始。新曲「どON」、ベストアルバム『GREATEST FIVE』発売
2026年 3月にTOYOTA ARENA TOKYOでのワンマンライブをもって活動休止。オリジナルアルバム全10作品がアナログ化

音楽性

トラックメイクはDJ FUMIYAがほぼ全曲を担当。ファンク、ソウル、ボサノヴァ、ロックなど幅広いジャンルのサンプリングと生のグルーヴを基調に、ヒップホップの枠にとらわれないポップなサウンドを作り上げてきた。難解さよりも「楽しさ」を前面に出す姿勢は、ヒップホップをフェスやテレビの音楽番組の主役に押し上げた原動力となった。

最大の個性は、声質もフロウも異なる4人のMCのマイクリレーだ。進行役のRYO-Z、クールなILMARI、高音のPES、低音のSUという四者四様の声が入れ替わり立ち替わり現れる構成は、他の追随を許さないグループの signature となった。「楽園ベイベー」「熱帯夜」に代表される夏の情景の描写から、「One」「マタ逢ウ日マデ」のようなメロディアスな楽曲まで、キャッチーなフックと高い演奏性を両立させ、コアなヒップホップファンから一般層まで幅広く取り込んだ。

ディスコグラフィ

※本記事のApple Musicリンクはアフィリエイトリンクです。

リリース日 タイトル 種別
1995年10月21日 Lip's Rhyme インディーズ・ミニアルバム
1998年2月21日 Talkin' Cheap インディーズアルバム
2001年7月25日 FIVE 1stアルバム
2002年7月24日 TOKYO CLASSIC 2ndアルバム
2003年7月16日 TIME TO GO 3rdアルバム
2003年10月10日 YAPPARIP インディーズ・ベストアルバム(Apple Musicでの配信なし)
2004年11月3日 MASTERPIECE 4thアルバム
2005年8月31日 グッジョブ! ベストアルバム
2006年11月29日 EPOCH 5thアルバム
2007年11月28日 FUNFAIR 6thアルバム
2009年6月10日 JOURNEY 7thアルバム
2010年8月4日 GOOD TIMES ベストアルバム
2010年12月1日 BAD TIMES ベストアルバム(裏ベスト)
2011年3月2日 STAR 8thアルバム
2013年12月4日 GOLDEN TIME 9thアルバム
2015年9月30日 10 10thアルバム
2025年7月16日 GREATEST FIVE ベストアルバム
2026年8月26日 RIP SLYME 25th Anniversary GREATEST LIVE - Final Three Nights - 2026/3/22 ライブアルバム
2000年7月28日 UNDERLINE No.5 インディーズシングル
2001年3月22日 STEPPER'S DELIGHT メジャーデビューシングル
2001年6月27日 雑念エンタテインメント シングル
2001年8月30日 白日XXX インディーズシングル(再発盤)
2001年10月11日 One シングル
2002年3月27日 FUNKASTIC シングル
2002年6月26日 楽園ベイベー シングル
2002年11月27日 BLUE BE-BOP シングル
2003年6月18日 JOINT シングル
2004年3月17日 Dandelion シングル
2004年7月7日 GALAXY シングル
2004年10月6日 黄昏サラウンド シングル
2006年1月25日 Hot chocolate シングル
2006年1月25日 BATTLE FUNKASTIC コラボレーションシングル(HOTEI vs RIP SLYME)
2006年4月26日 Hey, Brother コンセプトシングル(間宮兄弟/Hey,Brother feat. RIP SLYME)
2006年7月5日 ラヴぃ コラボレーションシングル(リップスライムとくるり)
2006年7月5日 Juice コラボレーションシングル(くるりとリップスライム)
2006年10月25日 ブロウ シングル
2007年6月6日 I.N.G 配信シングル
2007年7月25日 熱帯夜 シングル
2007年11月7日 SPEED KING シングル
2008年7月30日 太陽とビキニ シングル
2008年10月22日 love & hate 配信シングル
2008年11月26日 Supreme 配信シングル
2009年2月25日 STAIRS シングル
2009年5月6日 スポンジ・ボブのテーマ 配信シングル
2010年6月30日 マタ逢ウ日マデ2010〜冨田流〜 シングル
2011年10月12日 JACK GOES ON 配信シングル
2013年2月13日 RUN with... 配信シングル
2013年5月22日 ロングバケーション シングル
2013年7月10日 ジャングルフィーバー シングル
2013年11月13日 SLY シングル
2015年4月29日 ピース/この道を行こう/ナイショデオネガイシマス シングル
2015年7月29日 POPCORN NANCY/JUMP with chay/いつまでも シングル
2016年2月24日 Baile TOKYO 配信シングル
2016年3月2日 Take It Easy シングル
2016年10月6日 Dance Floor Massive V ツアー会場限定シングル(2025年に配信開始)
2022年4月15日 Human Nature 配信シングル(3人体制)
2022年5月14日 Gentleman 配信シングル(3人体制)
2022年6月17日 After the Rain feat. Amiide 配信シングル(3人体制)
2022年7月30日 サヨナラSunset feat. おかもとえみ 配信シングル(3人体制)
2022年11月19日 Rightnow! feat. Sami-T 配信シングル(3人体制)
2024年4月15日 Neon Lights feat. WISE & Emi Okamoto 配信シングル(3人体制)
2025年4月16日 どON 配信シングル(5人体制での復帰作)
2025年10月1日 One - From THE FIRST TAKE 配信シングル
2025年10月1日 NETTAIYA - From THE FIRST TAKE 配信シングル

代表曲

STEPPER'S DELIGHT

メジャーデビューシングル(『FIVE』収録)。メンバーが卓球をするPVも話題となり、2004年にはサッカー選手ロナウジーニョの指名でNIKE FOOTBALLの東アジアCM曲に起用された。2025年には5人体制で再録した「STEPPER'S DELIGHT (2025ver.)」も公開されている。

楽園ベイベー

『TOKYO CLASSIC』収録。ボサノヴァ調のトラックに4人の掛け合いが乗る、夏の名曲。PVはSPACE SHOWER Music Video Awards 2003で「BEST YOUR CHOICE」を受賞した。

One

『TOKYO CLASSIC』収録。シングルとして2001年に先行発売された、メロディアスな一曲。2025年には「THE FIRST TAKE」に出演して披露し、大きな反響を呼んだ。

黄昏サラウンド

『MASTERPIECE』収録。PESが作曲を手がけたシングルで、東京国立博物館で撮影された"ほぼ一発撮り"のPVでも知られる。夕景の情感を歌った、グループのメロウな側面を代表する一曲。

熱帯夜

『FUNFAIR』収録。Coke + iTunesのキャンペーンCM曲に起用された、真夏の夜を歌うサマーアンセム。2025年以降のライブでもハイライトを担う定番曲で、「THE FIRST TAKE」でも披露された。

どON

2025年4月、約8年ぶりにオリジナルメンバー5人が揃って発表した復帰シングル。メンバーが駐車監視員に扮したミュージックビデオも話題となった。期間限定活動の幕開けを告げた一曲。

今後のライブ

RIP SLYMEは2026年3月22日のTOYOTA ARENA TOKYO公演「RIP SLYME 25th Anniversary GREATEST LIVE - Final Three Nights -」をもって活動休止中であり、2026年12月の公演予定はない(公式サイトのライブ情報にも掲載されていない)。今後の活動については公式発表を確認してほしい。

出典・確認日

  • RIP SLYME 公式サイト(ripslyme.com)
  • ORICON NEWS(RIP SLYME プロフィール/各作品情報)
  • 音楽ナタリー(PES脱退報告、2022年活動再開、2025年ツアー情報 ほか)
  • ワーナーミュージック・ジャパン(2025年5人体制での活動発表、GREATEST FIVE ほか)
  • PR TIMES(「RIP SLYME 25th Anniversary GREATEST LIVE - Final Three Nights -」FOD配信発表 ほか)
  • Apple Music(RIP SLYME 各作品ページ)
  • RIP SLYME 公式YouTubeチャンネル(リップチャンネル)
  • Wikipedia「RIP SLYME」(補助資料)

確認日:2026年11月2日

関連タグ:

もう少し読む