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特集・考察

日本語ラップの元ネタを探せ! 第42回 Shing02 後編!!!

HIPHOPはサンプリングのカルチャーだとよく言われますよね!

まずは最近聴き始めた人のためにサンプリングとは何かを簡単におさらいしましょう。

既存(過去)の音源から音(ベース音等)や歌詞の一部分を抜粋し、同じパートをループさせたり継ぎ接ぎするなど曲の構成を再構築することで名目上別の曲を作り出す手法のこと。

-サンプリング wikipediaより引用

要するに"過去の名曲のエッセンスを継承し、新しい音楽として蘇らせる"魔法のような手法ですね。

「パクリじゃないの?」なんて野暮なことは言わせません。そこには元の作品への強烈な"リスペクト"と、それをどう調理するかという"センス"が問われる、HIPHOPの根幹をなすアートフォームなんです。

この記事では、さまざまなアーティストの「元ネタ(サンプリングソース)」を探っていきます。

「この渋いベース、実は70年代のソウルだったのか!」とか「このフレーズ、あの大ネタと同じじゃん!」といった発見は、音楽を聴く楽しさを何倍にもしてくれます。

ってことで、第42回目はShing02の後編です!

第41回ではLuv(sic)シリーズを中心に掘りました。そのときに「ネタ帳にはまだ残りがある」と書いた4曲を、今回はまとめて回収します。

前編は第41回 Shing02 編、本人のプロフィールはPLAY MAGAZINEのアーティスト名鑑でも紹介しています。

そして今回から、この連載は「後編ライン」に入ります。第15回以降で取り上げたアーティストたちの、まだ紹介できていない元ネタを順番に掘っていくシリーズです。第一弾がこのShing02後編になります。


Shing02の曲を元ネタと比較してみましょう

Shing02 / 400

まずは2002年のアルバム『400』を象徴するタイトル曲から。

Shing02 - 400

Amon Tobin - Four Ton Mantis

元ネタは、Amon Tobinの「Four Ton Mantis」。

ブラジル出身の鬼才プロデューサーの、重くうねるブレイクビーツ。Shing02の初期の代表曲の下敷きに、サンプリング・ミュージックの最先端がいました。

Amon Tobin - Four Ton Mantis


Shing02 / Lift the Fog Up (Eccy Remix)

KKとのユニット仕事のリミックス版です。

Shing02 - Lift the Fog Up (Eccy Remix)

上原ひろみ - Spiral

元ネタは、ジャズ・ピアニスト上原ひろみの「Spiral」。

変拍子で駆け抜けるピアノの名曲が下敷き。ジャズ側の最前線とヒップホップの邂逅です。

上原ひろみ - Spiral


Shing02 / Big City Lights (Mr. Flesh Remix)

リミックス版の登録がもう1曲。

Shing02 - Big City Lights (Mr. Flesh Remix)

George Benson - Lady

元ネタは、George Bensonの「Lady」。

フュージョン/ソウル・ジャズのギターの名手の楽曲。「Big City Lights」という都会の夜の曲に、都会の夜そのもののような音が流れています。

George Benson - Lady


Shing02 / Metroidz

最後は変化球を。

Shing02 - Metroidz

メトロイドのテーマ

元ネタとして登録されているのは「メトロイドのテーマ」。アーティスト名の記載はない登録で、任天堂のゲーム『メトロイド』のテーマ曲と読める組み合わせです。

下の埋め込みはNES版のタイトルテーマ。ゲーム音楽までサンプリングの素材にしてしまうのが、Shing02の掘りの広さですね。

Metroid (NES) - Title Theme


最後に

Shing02後編の元ネタは、Amon Tobin、上原ひろみ、George Benson、そしてゲーム音楽という布陣でした。

前編のIvan Lins、Joe Chambers、桜井妙子、James Hornerと合わせると、ブラジル音楽、ジャズ、和モノ、映画音楽、エレクトロニカ、ゲーム音楽。これだけの幅を1人のMCが掘っているのは、やっぱり只事じゃありません。

後編ラインは始まったばかりです。次はどのアーティストの残りを掘るか、お楽しみに。

ではまた次の元ネタを探せ!でお会いしましょう!

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