オーディションで落ちた男が、その披露曲でシーンを掴んだ。MIKADO、和歌山市築港出身のラッパーだ。『RAPSTAR 2024』ではSELECTION CYPHERで敗退したが、披露した「言った!!」が番組の外でミーム化。翌年には全曲Homunculu$プロデュース・客演なしのアルバム『HOMUNCULUS』と全国23カ所のクラブツアー、完売の初ワンマンに到達し、2026年にはZeppワンマンまで来ている。地元の仲間内の言葉を2年連続で全国区の流行語に変えたフックの言語化能力が、この人の一点だ。
基本データ
| 名義 | MIKADO |
|---|---|
| 読みがな | みかど |
| 出身 | 和歌山県和歌山市築港 |
| 生年 | 2001年(『RAPSTAR 2024』出演時点で22歳。生年月日は公式に確認できていないため記載しない) |
| 所属 | 特定レーベルへの所属は公表なし(リリースは自主名義が中心) |
| 活動形態 | ラッパー(ソロ)。和歌山のクルーGreen Ice出身 |
| 制作パートナー | Homunculu$(プロデューサー) |
| 本名 | 公式に公表されていない(本記事では記載しない) |
| 公式SNS | Instagram:@_mikado_ff/YouTube:@MIKADO_Official |
来歴
和歌山市築港に生まれる。小学生の頃、同級生のフリースタイルを見てラップに関心を持ち、16歳頃からスマートフォンで録音を始めた。当時聴いていたのはSEEDAやKOHHだという。10代半ばに同郷のラッパーTOFUと知り合い、プロデューサーのHomunculu$らとクルーGreen Iceで活動した。2019〜2020年にはTOFUの楽曲への客演で名前を出し、2020年8月にEP『BornThisWay』を発表(現在は配信停止)。
2021年3月31日、1stアルバム『GOAT』でアルバムデビュー(先行シングル「百鬼夜行 (feat. Yokai Jaki)」を3月1日に配信)。2022年には2ndアルバム『SpiderEye』とEP『帝』をリリースした。2024年、ABEMA『RAPSTAR 2024』に出場。40人によるSELECTION CYPHERのグループF(Hezron/Jeff Kiddy/陽/KOLEと同組)で「言った!!」を披露したが、次のHOOD STAGEには進めなかった。ただしこの曲が番組外で大きく拡散し、彼の名を知らしめる転機になる。同年にはRed Bull RASEN第27回への参加、TOFUとの共作アルバム『New Vintage』、ミックステープ『Re:Born Tape』と矢継ぎ早に動いた。
2025年6月18日、3rdアルバム『HOMUNCULUS』をリリース。全21曲をHomunculu$がプロデュースし、客演はなし。発売後には全国23カ所のクラブツアーを回った。同年10月にはHARKA、ENELとの共作アルバム『GUNSO LYFE STYLE』を発表し、収録曲のGUNSO WALKがSNSで拡散してバイラルヒットになった。11月25日には初のワンマンライブ「HELLO GUNSO」を渋谷WWW Xで開催し完売。12月には和歌山SHELTERで地元凱旋フリーライブも行った。2026年にはEP『NEW ERA』、4thアルバム『FAME FLAME』を発表し、Zepp Osaka BaysideとZepp DiverCity (TOKYO)でワンマンライブを開催している。もはや地方マイナーの規模感ではない。
年表
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 2019〜2020年 | TOFUの楽曲に客演参加。EP『BornThisWay』を発表 |
| 2021年3月31日 | 1stアルバム『GOAT』をリリース |
| 2022年2月26日 | 2ndアルバム『SpiderEye』をリリース |
| 2024年 | 『RAPSTAR 2024』に出場(SELECTION CYPHER進出)。「言った!!」が拡散 |
| 2024年5月18日 | TOFUとの共作アルバム『New Vintage』をリリース |
| 2025年6月18日 | 3rdアルバム『HOMUNCULUS』をリリース。全国23カ所のクラブツアーを実施 |
| 2025年11月25日 | 初ワンマンライブ「HELLO GUNSO」(渋谷WWW X)が完売 |
| 2026年8月26日 | 4thアルバム『FAME FLAME』をリリース。Zeppでのワンマン2公演を開催 |
音楽性
言葉や短いフレーズの反復、韻を強調したリズミカルなフロウ、声色の変化、ユーモラスな言葉遣い。Real Soundの批評はその特徴を「技術性と聴覚的な快楽の両立」と評した。歌詞を書き上げてから録るのではなく、スタジオでビートを聴きながらフリースタイルに近い形で言葉とフロウを組み立てる制作法も、本人の発言として複数媒体で紹介されている。影響源として本人が挙げるのはSEEDA、KOHH、Playboi Carti。『HOMUNCULUS』ではメンフィス系ラップの影響で暗い質感のビートと低めの声のフロウを採用し、日本語楽曲のサンプリングやビートチェンジも取り入れた。
何より「言った!!」をはじめ、和歌山の仲間内で使われていた言葉や、地元の人物・場所への言及が楽曲の随所にある。ローカルな言語感覚そのものがフックになっている点が繰り返し指摘されてきた。2024年の「言った!!」、2025年のGUNSO WALKと、2年連続で彼の楽曲発のフレーズがSNSでミームとして広がったのは偶然ではない。言葉が独り歩きして現場とSNSを往復するタイプの広がり方で、初ワンマンは抽選先行の応募がキャパシティを大きく上回って完売した。数字を超えるリアルの熱量というRolling Stone Japanの評がしっくりくる。
ディスコグラフィ
※本記事のApple Musicリンクはアフィリエイトリンクです。
| 発売日 | タイトル | 備考 |
|---|---|---|
| 2022-02-26 | SpiderEye | 2ndアルバム(全7曲) |
| 2022-07-10 | 帝 | EP(全5曲) |
| 2023-12-27 | PLAY PURE 3(MIKADO & 18stop) | 共作EP(全5曲) |
| 2024-05-18 | New Vintage(TOFU & MIKADO) | 共作アルバム(全12曲) |
| 2024-07-31 | Re:Born Tape | ミックステープ(全14曲) |
| 2025-01-15 | Walk the Walk(MIKADO & lj) | 共作EP(全6曲) |
| 2025-06-18 | Homunculus | 3rdアルバム(全21曲)。全曲Homunculu$プロデュース、客演なし |
| 2025-10-15 | Gunso Lyfe Style(MIKADO, HARKA & ENEL) | 共作アルバム(全14曲) |
| 2026-04-15 | NEW ERA | EP(全6曲) |
| 2026-08-26 | Fame Flame | 4thアルバム(全19曲) |
1stアルバム『GOAT』(2021年3月31日、全10曲)はApple Musicのみ未配信で、Appleで聴けるのは先行シングル「百鬼夜行 (feat. Yokai Jaki)」のみ(本体はSpotify等で配信)。主なシングル:言った!!(2024年)、言った!! (Remix)(MIKADO, 7 & Kohjiya、2024年)、脱皮(2025年)、ENVY / HELLO HATER(2025年)、石ころからダイヤ (feat. Benjazzy) [Remix](2025年)。
代表曲
- 「言った!!」——RAPSTAR 2024の披露曲。原曲に公式MVはなく、Topic音源のみが公開されている。番組の外でミーム化した出世作を、まず音で。
- 「言った!! Remix feat.7,Kohjiya」——RAPSTAR優勝者のKohjiyaと、同郷の7を迎えたリミックス。約107万回再生。
- 「ENVY」——公式MVが約147万回と本人最大級。現在のMIKADOの顔と言える映像。
- 「GUNSO WALK(Intro *GUNSO WALK)」——2025年のバイラルヒット。03- Performanceのパフォーマンス映像は約160万回(映像はパフォーマンスのため、ここではApple Musicのプレーヤーで)。
- 「Cloudy Freestyle」——『HOMUNCULUS』収録。メンフィス色の暗い質感と低めのフロウ。
- 「石ころからダイヤRemix feat.Benjazzy」——『HOMUNCULUS』の核の曲のリミックス。
- 「百鬼夜行 feat. Yokai Jaki」——1stアルバム『GOAT』の先行曲。MIKADOの原点。
関連リンク
出典・確認日
- bars.jp アーティストページ
- Rolling Stone Japan(ワンマンライブレポート)
- Real Sound系インタビュー・批評(来歴・音楽性の参照)
- OTOTOY商品ページ
- Apple Music / iTunes(作品登録情報)
- YouTube公式チャンネル(MIKADO)
- 確認日:2026年11月8日
