HIPHOPはサンプリングのカルチャーだとよく言われますよね!
まずは最近聴き始めた人のためにサンプリングとは何かを簡単におさらいしましょう。
既存(過去)の音源から音(ベース音等)や歌詞の一部分を抜粋し、同じパートをループさせたり継ぎ接ぎするなど曲の構成を再構築することで名目上別の曲を作り出す手法のこと。
-サンプリング wikipediaより引用
要するに"過去の名曲のエッセンスを継承し、新しい音楽として蘇らせる"魔法のような手法ですね。
「パクリじゃないの?」なんて野暮なことは言わせません。そこには元の作品への強烈な"リスペクト"と、それをどう調理するかという"センス"が問われる、HIPHOPの根幹をなすアートフォームなんです。
この記事では、さまざまなアーティストの「元ネタ(サンプリングソース)」を探っていきます。
「この渋いベース、実は70年代のソウルだったのか!」とか「このフレーズ、あの大ネタと同じじゃん!」といった発見は、音楽を聴く楽しさを何倍にもしてくれます。
ってことで、第62回目は世田谷のクルーKANDYTOWNの第3弾です!
前編(第18回)と後編(第59回)で掘らなかった残りを。第3弾は7曲、KANDYTOWN側の音源がない曲は元ネタを中心に紹介します。
KANDYTOWNの曲を元ネタと比較してみましょう
KANDYTOWN / Round & Round
KANDYTOWN側の単曲音源は見つからなかったため、元ネタのみ埋め込みます。
The Crusaders - Merry Go Round
元ネタは、The Crusadersの「Merry Go Round」。
ジャズ・ファンクの大所。「Round & Round(回り続ける)」と「Merry Go Round(メリーゴーラウンド)」、タイトル同士の対応も完璧です。
The Crusaders - Merry Go Round
KANDYTOWN / On Za Boogie
KANDYTOWN - On Za Boogie
Dexter Wansel - I'll Never Forget (My Favorite Disco)
元ネタは、Dexter Wanselの「I'll Never Forget (My Favorite Disco)」。
フィラデルフィアのディスコ/ファンク。タイトル通り、ブギーの源はフィリーでした。
Dexter Wansel - I'll Never Forget
KANDYTOWN / KANDY BOAT
KANDYTOWN側の単曲音源は見つからなかったため、元ネタのみ埋め込みます。クルー名を冠した曲です。
Dennis Edwards - (You're My) Aphrodisiac
元ネタは、Dennis Edwardsの「(You're My) Aphrodisiac」。
The Temptationsの元リード・シンガーのソロ。甘い誘惑のソウルが、KANDY号の船底に流れています。
Dennis Edwards - (You're My) Aphrodisiac
KANDYTOWN / Can Do Anything
KANDYTOWN側の単曲音源は見つからなかったため、元ネタのみ埋め込みます。
Delegation - Oh Honey
元ネタは、Delegationの「Oh Honey」。
ブリティッシュ・ソウルの名曲。「何でもできる」という自信の裏に、この甘さです。
Delegation - Oh Honey
KANDYTOWN / Beautiful Life
KANDYTOWN側の単曲音源は見つからなかったため、元ネタのみ埋め込みます。
The Kaldirons - To Love Someone
元ネタは、The Kaldironsの「To Love Someone」。
シカゴのマイナー・スウィートソウル。第18回のUnique Blendに続く「そこを掘るか」という1枚です。
The Kaldirons - To Love Someone
KANDYTOWN / We & 4Ever
KANDYTOWN - We & 4Ever
Ronnie Dyson - Sara Smile
元ネタは、Ronnie Dysonの「Sara Smile」。
Hall & Oatesの名曲のカバー版です。第51回KID FRESINO後編ではEric Gale版が同じ曲の元ネタとして登場しました。同じ「Sara Smile」でも、掘る人によって版が違うのが面白いところです。
Ronnie Dyson - Sara Smile
KANDYTOWN / The Man Who Knew Too Much
KANDYTOWN側の単曲音源は見つからなかったため、元ネタのみ埋め込みます。
Sister Sledge - Thinking Of You
元ネタは、Sister Sledgeの「Thinking Of You」。
Nile Rodgersプロデュースのきらめき。「知りすぎた男」というヒッチコック風タイトルに、この多幸感です。
Sister Sledge - Thinking Of You
最後に
KANDYTOWN第3弾の元ネタは、The Crusaders、Dexter Wansel、Dennis Edwards、Delegation、The Kaldirons、Ronnie Dyson、Sister Sledgeという布陣でした。
ジャズ・ファンク、フィリー・ディスコ、ブリティッシュ・ソウル、マイナー・スウィートソウル。3回掘って分かったのは、KANDYTOWNの夜はソウル/R&Bの名盤の海でできているということです。
ではまた次の元ネタを探せ!でお会いしましょう!