【日本語ラップ】呂布カルマのおすすめ名曲5選

呂布カルマとは?

テレビのコメンテーターやACの広告に出演していることから顔を見ればピンとくる方も随分と増えたであろう呂布カルマ。まずは改めて経歴を見ていきます。

1983年1月7日生まれ、2023年で40歳を迎えた呂布カルマは、兵庫県に生まれ、小学生時代は大阪府、高校生以降は愛知県名古屋市に住んでいるラッパーです。

ラップを始めたのは大学生になってからだそうですが、フリースタイルバトルでは圧倒的な強さを誇り、R指定や晋平太なき後のバトル界を長きに渡ってけん引しているレジェンドバトラーと言ってもいいでしょう。

彼のラップスタイルは、かっちりと韻を踏みこむことよりも、メッセージ性やリリックの到達度などを優先した論理的思考のフロウを真骨頂とするようにというものです。フリースタイルでは、高速思考で論理を展開し、相手のバースを飲み込み術中にはめ、論破してしまうKOスタイルで多くのファンを魅了し、多数の優勝を重ねてきました。

そんな彼は、ラップを始める以前は芸術大に通う漫画家志望の学生で、後には実際に連載を持っていたこともあるほどの実力でした。ラップを始めて以降も、生活のために学習塾に長く勤務するなど異色の経歴を持っているのも大きな特徴と言えます。

ラップとは全く違う畑で耕された独自の視点や思考、論理的思考力で、フリースタイルバトルだけでなく、テレビでのコメンテーターでも一定の評価を得ており、言葉や思考、考えや意見、表現といったアウトプット全般に長けているオールラウンダーの彼。

近年は、不定期でライブ配信を行うYouTube「呂布カルマ沼」が好評を博しているほか、収益の一部を自身が得ることを条件に積極的に自身のYouTubeの切り抜きチャンネルを展開させるという独自のビジネスモデルを確立したことでも有名です。

経歴を見るだけで他のラッパーとは一味違う呂布カルマのおすすめの曲を紹介します。

呂布カルマ おすすめの曲5選

White heaven

まずは2018年にリリースした6枚目のアルバムに収録された「White heaven」。

経歴の紹介で触れたフリースタイルでの勝ちパターンである「術中にはめる」、そんな呂布の世界観を楽曲として再現するとこうなる、と言ってもいいような構成になっており、「すでに俺の術中」と連呼したラップは、一度聴いたら忘れない強い個性を放っています。

MVは、呂布カルマの顔面のドアップ以外はすべて白、という強烈さ。

バトルで彼に論破されて完膚なきまでに叩きのめされた後の対戦相手の頭の中は、きっとMVのような状態になっているのではないかと感じます。

つまりは、「頭の中は真っ白、ぶちのめされた呂布カルマの強さだけが漂っている」という状態なのですが、すでに2018年時点で、フリースタイルにおいては敵なし状態でしたので、何かがリンクしているのかもしれませんね。

俺の勝手

続いては「俺の勝手」。2014年にリリースした4枚目のアルバムに収録されたこの曲は、「らしさ」があふれる一曲に仕上がっています。論理的思考であることはすでに紹介しましたが、論理的であるがゆえに理屈を重視する呂布カルマらしく粘着質なリリックで組み立てられたラップと鋭いトラックが癖になりそうです。

彼に起こった出来事や周囲に存在していること、存在することなどを何度も繰り返し思考して、分解して組み立てる。そんな緻密でエキセントリックな理屈感が漂うこの曲を聴いて、個人的には、呂布カルマがテレビのコメンテーターやトーク主体のYouTubeで人気を博したり、フリースタイルで圧倒的な強さを誇る理由がわかるように思えます。

実際、フリースタイルの盟友である晋平太氏は、自身のYouTubeで「口喧嘩では呂布には絶対勝てない」という趣旨の動画をアップしていましたが、同種の考えからくるものではないか、と感じてしまいます。

オーライオーライ

「カルマ」とはサンスクリット語で「行為または行為の結果、蓄積される宿命」という意味だそうです。この曲のオリエンタルで謎めいたトラックとラップからはそういったものが感じられる気がしませんか。

「世界中の人が幸せになる代わりに 歌うことなくなるよ」というラップからは、「人々が幸せになるために行った行為の結果、退屈が蓄積されて歌う気にならないのが宿命」と言っているように聴こえてしまうのです。

割り切れないものも無理やりにでも理屈に繋げてしまうような、呂布カルマの強烈な精神世界を見たかのような読後感、やはり癖になりますね。

HANNIBAL

続いては「HANNIBAL」。「強烈な精神性や理屈だけではない、故に俺が呂布カルマ」という声が聞こえてきそうな攻撃的なトラックとラップに持っていかれる一曲ですね。

ライブであることで、より攻撃的で威圧的な空気感もクール、この曲はライブ向きのキラーチューンで、リアルで聴きたいと実感しました。

ハンニバルとは、紀元前にローマ帝国相手に連戦連勝を重ね「史上最強の敵」と言われた戦術鬼才の司令官のこと。このような人物を題材にするのは、やはり呂布カルマ「らしさ」ですね。そして、そんな強烈な個性を貫くあたりが「東海HIP HOP」なのではないか、とも思えます。

SASUKE

ラストは2023年8月に配信されたこの曲、「SASUKE」。

呂布カルマとフリースタイルバトルの盟友・晋平太氏のコラボで、しかも、DJ Hondaのプロデュースというお土産つきです。

SASUKEというタイトルから想像できる通り、挑戦や勝負、男気がテーマとなったハードなトラックとラップが超クールな一曲に仕上がっています。

この二人のコラボが見られるとは思ってもみませんでした。バトルを主戦場としてきた猛者二人だからこそ成立し、表現できる「竜虎相搏つ 」状態の強靭なラップ、聴きごたえは十分です。

まとめ

呂布カルマのおすすめの曲5選はいかがでしたか?

楽曲を聴いてみて、彼のバトルでの強さの理由を実感した方、バトルの印象とは違う一面に魅力を感じた方、楽曲もばっちりチェックされている方、様々でしょう。

バトルの印象が強すぎるためか、楽曲制作にも精力的であることは意外と知られていないかもしれません。これまでに7枚ものアルバムを出していますので、この機にチェックしてみるのもありですね。どれも「らしさ」あふれる仕上がりですよ。

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