SATORUとは?
SATORUという名前や表記をみて、あの格闘イベントを思い浮かべる方も多いでしょう。
そうです、「ブレイキングダウン」のSATORUですね。
そのSATORUとラッパーのSATORUは同一人物です。
ブラジル生まれで、3歳で栃木県足利市に移住してきたSATORUは中学生でHIP HOPに出会います。
そして、16歳の頃にレゲーアーティストでありながらフリースタイルバトルでも大活躍しているMAKAと出会いラップを教わったそうです。
ギャングチームに所属していたSATORUは、ラップ活動とギャング活動を並行してリアルHIP HOPの中で成長していくのでした。
音楽の制作費用をギャングでの収益から捻出しようとしていた彼は、あるとき「特殊詐欺」で1年4か月もの間少年院に服役したこともあるようです。
その期間はHIP HOPから足が遠のいていましたが、ANARCHYのライブを見て一念発起しHIP HOPの世界にカムバック。
その前後の時期には暴力団の準構成員としての活動もあり自由がなかったこともあるそうですが、音楽をやりたい一心で足を洗ったといいます。
そんなリアルライフの中で培った格闘能力が後に「ブレイキングダウン」や「喧嘩バトルロワイヤル」での雄姿に繋がるのですね。
「ブレイキングダウン」では「襲撃事件騒動と茶番告白」などひと悶着あったのでご存知の方も多いでしょう
本業の方では、自身のSNSにアップした「MAKA」という楽曲が話題となりシーンの渦の中に身を投じることになったのでした。
ルックスや喧嘩自慢のイメージさながらの攻撃的でハードなラップが特長のSATORU、おすすめの曲を見ていきましょう。
SATORU おすすめの曲7選
MAKA
この曲はリアルなギャング生活からSATORUが抜け出すきっかけとなったMAKAのことを歌った曲です。
ストレートなギャングライフや彼の生い立ちなど衝撃のリリックが連発されますが「俺らのヒーローMAKA」という明確な目標や支えが見つかったことが伝わりますね。
韻やリリック、フロウというよりはとにかくストレートな感情をぶち込んが勢いと想いがこの曲の力になっています。
多くのギャングたちもこうやって、そのスレスレの生活や現状からのし上がろうとしているのでしょう。
ANARCHYの「Where We From feat. T-Pablow」を思わせるようなMVも自主制作にしてはしっかりと作られています。
曲になるほどの影響力を持ったMAKAという男の魅力も伝わります。
まざふぁきびち
このMAKAのMVは、実は二本立てで「まざふぁきびち」というカップリングも入っています。
こちらはリアルなギャングライフの様子をそのまま再現した楽曲になっていて、ある意味では当時のSATORUの名刺代わりといったところかもしれませんね。
本当にこういう世界があるのなら、一般的な人生を歩む我々にはやや想像が及ばない部分もあろうかと思いますが、これがリアルギャングなのでしょうか。
誰?
この曲はとにかく聴いてください、というところです。
傲慢で自己中心的なぶっ飛んだ世界観の中で、「俺に釣り合うとでも思っているのか」というくらいの不敵さが際立っています。
ここまで「誰 誰 誰」と連呼するラップは、HIP HOPの歴史の中でこの曲だけではないでしょうか。
好きに生きてる
自分の欲求に素直に向き合うとこうなるという「好きに生きてる」。
こんな現実が実現できたらもう怖いものはないでしょう。
とにかく、自分のキャラクターをエゴイストからブラさないSATORUらしさが全開です。
このまま突き進むとして、SATORUはどこを最終ゴールに設定しているのかとても興味がありますね。
くたばれ
人生をなめまくるとこうなるのか、という域に到達した「くたばれ」。
とにかく女性に対しては言いたい放題で、ある意味では爽快なラップとなっていますね。
この怒りや憤りをどこに向けていくべきか、聴きながら考えさせられる一曲となりました。
Don’t Test Me
次は2023年リリースのこちら「Don't Test Me」。
この曲は現在のSATORUのキャラクターそのままに、傲慢でエゴイスティックなリリックになっていますね。
「俺は俺、誰にも試させたりはしない」という圧倒的な自負をむき出しにしています。
こういった俺様全開なラップやHIP HOP自体、ある意味では王道であり、アーティストとしては欠かせない部分もあるでしょう。
腕っぷしという実績がついてきたSATORUなだけに、楽曲だけで留まっていないところはご愛敬といったところ。
なんなら自らが格闘イベントの入場の際のBGMに使ってはどうか、と思うほどの勢いがありますね。
OUT RAGE/SATORU × HARUKI a.k.a ギャグ男
こちらはコラボの一曲「OUT RAGE」。
ダークで大胆不敵なトラックに乗せてシャウト一閃、SATORU節を叩き込んできた渾身のラップが彼の真骨頂。
どこまでもギャングでダークであり続けるSATORU、ここまで首尾一貫した姿勢を貫いているのですから、最後までこのまま突き進んで欲しいですね。
MVのメンツで街を練り歩かれた日には、できれば遭遇したくはありません。
まとめ
「ブレイキングダウン」で見てきたキャラクターそのまま、いや、それ以上のSATORUの世界観、いかがでしたか?
賛否両論あると思いますが、ひとつ言えることはSATORUの傲慢で高圧的な姿勢は楽曲上はブレていないということですね。
強烈なギャング道の中で近年ではリッキー・ダディ・ダーティとのコラボでも注目を集めているSATORU。
この影響が、ラッパーとしてどのように昇華されるのかも楽しみです。
また、そのラップルーツをMAKAに持つSATORUなだけにテクニカルなラップやメロディアスなトラックを駆使する日は来るのでしょうか。
いずれにしても、これかのSATORUに注目していきましょう。