ぜひ読むべきラッパーの自伝10選!

昔はHIPHOPの情報を探そうと思ってもネットも今ほど普及していなく、限られた雑誌から情報を探すか、直接クラブやイベントに足を運ぶしか無かったので(そのイベントなどの情報も相当アンテナを張っていないと落としていました。笑)

自分も情報を得るのにとても苦労した人間なのですが、今ではネットも普及し、テレビでもフリースタイルの番組ができるなど、情報をとても得やすくなりました。

情報が溢れて本当に正しいのか?みたいな情報も多かったりするのですが、その反面、最近はラッパーが自身の体験やサクセスストーリーを自伝にして出版したり、HIPHOPの教科書みたいなものもたくさん出ています!

それだけHIPHOPが日本社会にも普及してきたってことですね!

ってことで、今回は「ぜひ読むべきラッパーの自伝10選!」と題してHIPHOP、日本語ラップに関する自伝を紹介していこうとおもいます!

気になったものがあればぜひ手にとって読んでみてください!

ZEEBRA「HIP HOP LOVE」

日本のHIPHOPといえば真っ先に出てくるのはZEEBRAですね。

今ではあまり曲をリリースしたりはしてないですが、プロデュース職としてレーベルを立ち上げたり、24時間HIPHOPが聞けるラジオ「WREP」を開設したり、夏にはHIPHOP最大級のフェスである「SUMMER BOMB」を2014年から毎年プロデュースしてますね。

そんなZEEBRAの「入門」ともいうべき本がこの一冊。これを読めばZEEBRAの人となりがわかるのではないでしょうか。

JAPANESE HIP HOPのトップランナー、ZEEBRA初の自伝!
すべてを曝け出した、偽りなき告白。

1988年、17歳でマイクを握り、伝説のヒップホップグループ「キングギドラ」のフロントマンとして名を馳せ、
1997年のソロデビュー以来、常に時代の先頭を走り続けているZEEBRAが、
2008年“ラッパー20周年”のメモリアルイヤーに己の人生の全てを綴った自伝を刊行する。
幼少期、ストリート、家庭、サラリーマン、ヒップホッパー。
それらの軌跡は決して順風満帆ではなかった―。

これは過酷な現代社会をサバイブするためのバイブルである!

-ZEEBRA「HIP HOP LOVE」amazonより引用

漢 a.k.a. GAMI「ヒップホップ・ドリーム」

フリースタイル・ダンジョンの初代モンスターであり、9sariグループの代表でもある漢 a.k.a. GAMIの自伝。とても内容が濃く、面白い内容でした。

主に子供時代、MSC時代のやっばいエピソード、有名なDABOとのビーフの真相やアナーキーとの出会いなどを事細かに語ってくれています。これを読んでいろんな曲を聴くと背景も理解できるものがありますね。

新宿スタイルはリアルしか歌わねえ―マイク1本で頂点を競う純粋なるヒップホップの精神と、それを裏切るシーンの凶暴で陰惨なる現実。ビーフや騙し合いが渦巻く世界で、ラッパーは何を夢見るのか?シーンを牽引するカリスマによる自伝的「ヒップホップ哲学」にして、日本語ラップ・ブームの中で絶大な支持を集めた名著を大幅増補。ファン必携の決定版!

-漢 a.k.a. GAMI「ヒップホップ・ドリーム」amazonより引用

ANARCHY「痛みの作文」

昨年は20年ぶりに復活したさんぴんキャンプのトリをつとめたり、avexと契約しメジャーに進出したり、今人気が高まっているラッパーANARCHY(アナーキー)の自伝。

京都の団地育ちのイリーガルエリート。どのような経緯を経てラッパーになったのかが詳細に書かれています。

父親が彫り師、初めてのタトゥー、暴走族の総長時代の話、逮捕時のこと、少年院での様子など、読み応えバッチリでやばい自伝に仕上がってます。

こんなクソッタレな環境やけど、一生上向いて、全員かましたる―両親の離婚、バスケとケンカに明け暮れた日々、ヒップホップとの出会い、決意の暴走族参加、少年院での一年間、かけがえのない仲間と家族…。京都・向島団地の過酷な環境で育ったケンタ少年はラップを武器に奇跡を起こした。日本語ラップのカリスマが綴る魂震わすリアル・ストーリー。

-ANARCHY「痛みの作文」amazonより引用


DABO「札と月」

Mr.札月ことDABOの書籍。彼のブログである「Paper Moon Man」から厳選した記事や、DJ HAZIMEとのヒップホップに関する対談、自身によるリリック解説、初の書き下ろし小説、DABO自身が見た夢の漫画化などが入った一冊ですね。

DABOといえばラップのスキルだけでなく、文章や絵もセンスに定評があるアーティストなので、「DABOワールド」を感じることのできる一冊ではないでしょうか。

日本が誇るトップMC=DABOの初書籍!
ラップだけではない、DABOの多種多様な才能が詰った1冊!

ラッパーとしての実力はもちろんのこと、ブログを読めばわかる通り文才に恵まれており、さらには絵心もある。そんなDABOの類い稀な才能を丸ごと1冊にまとめたのが「札と月」だ。ほかのミュージシャン/芸能人のものとは一線を博し、その濃い内容に定評のあるブログは、「一番搾り」のごとく厳選したものだけを本書に収録。また、以前から「書いてみたかった」という小説に初挑戦。物書きとしてのデビュー作となるので、一読の価値あり! さらに、「小さい頃は漫画家になりたかった」という彼のイラスト集も必見。もちろん、ラッパーDABOのヒップホップ感に触れられるコンテンツや、プライベートを垣間見れるコンテンツも満載だ。すべてのDABOファン、ヒップホップファンだけでなく、今までヒップホップと接することのなかった人たちでも十分に楽しめる内容になっている。

-DABO「札と月」amazonより引用

トランスワールドジャパン

サイプレス上野「ジャポニカヒップホップ練習帳」

フリースタイル・ダンジョンの初代モンスターのメンバーである、みなさんご存知のサイプレス上野です。

彼はヘッズからそのままラッパーとなったような人なので、漢やANARCHYとは違う世代のラッパーの代表格ともいうべき人物ですね。

ヒップホップは音楽だ。でも考え方でもある。
その考え方は、この人生をどうにか面白く生き抜くために、すげー必要だ。
この国では、これまで、ヒップホップは茶化されたり、恐れられたりもしてきた。
なんなら、遠巻きから面白半分に眺められてきた。
でも、チャラい人のものでも、恐い人のものでも、貧乏な人のものでもない。
決して特別なものではない。父親が公務員で、日本中によくあるような郊外に住み、
地元の中堅私大に通った普通の俺にだって、というか、日本にローカライズされたヒップホップの思想は、
俺が体現している…! と、ヒップホップ夜間中学、永遠の在校生サイプレス上野が綴る、
ヒップホップの「学び」がつまった半生記!

-サイプレス上野「ジャポニカヒップホップ練習帳」amazonより引用

MURO 「真ッ黒ニナル果テ 30 years and still counting」

King of Digginの異名を持つMURO。

最近はあまり表に出てこないですが、昔からのヘッズにとっては憧れのHIPHOP界の重鎮ですね。

この人がいなかったらHIPHOPのシーンもまた違った形になっていたのではないでしょうか。要チェックです!!

指先を汚し続けて30年
深遠なる堀りの世界に邁進する
King Of Diggin'のすべて

国内屈指の人気DJとして知られるMUROの活動30周年を記念したアーティスト・ブック。雑誌『GROOVE』に掲載されたインタビュー、対談記事の再録のほか、現在につながる活動の起点を作ったDJ KRUSHとの久しぶりの対話、盟友DEV LARGEとの貴重な対談(初版『RARE GROOVE A to Z』より転載)などでMUROの“掘りの美学"に触れることができるだけでなく、テーマ別にセレクトした秘蔵盤、『ドーナツ盤ジャケット美術館』の番外編、さらには『Wax Poetics Japan』誌で連載していた“ヴァイナル駅伝"など、さまざまな切り口でMURO自身が380枚以上ものレコードを紹介! ファンはもちろん、すべてのヴァイナル・ラバーに捧げる1冊です。

-MURO 「真ッ黒ニナル果テ 30 years and still counting」amazonより引用

リットーミュージック

KREVA「KREAM ルールなき世界のルールブック」

POPシーンで独自の道を突き進むクレバ。

彼は元はHIPHOPシーンの住人でした。

ラップバトルでは無敵だったしRHYMESTERあたりとすごく仲良かったですね。

そんなKREVAが何を考え、HIPHOPシーンから今のスタイルに変えていったのか。

その部分について非常に興味があります。

超人気HIPHOPアーティストKREVAが、初めて綴る!
混沌の中に新しい自分を立ち上げるための99のメッセージ。

「薄っぺらな自己啓発本の類には絶対にしたくなかったけど、
綴った言葉達が誰かを啓発するものにはしたかった。これは、ありそうでなかった本です。」――KREVA

KREAM = KREVA Rules Everything Around Me. KREVAが世界を支配する。

フリースタイルや即興を得意とし、若者に絶大な人気を博すKREVAの初著書!本作は、KREVA独特のリリックのセンスを存分に発揮したセンテンス、エッセイ、ショートストーリー、短歌や言葉遊びなど様々な形式で表現したメッセージとアートディレクター・田島照久氏による完全撮り下ろし写真とディレクションが融合したメッセージ集です。胸に突き刺る言葉や、息苦しい現実に新鮮な風を通す独自の思考法は、見るものを勇気づけ奮い立たせる、今までになかった表現の集大成となっています。決まった秩序などないこの世界に、新しい自分を立ち上げるために彼が打ち出すルールとは?自ら殻を突き破り、進化し続けるKREVAの心揺さぶるルールブック!

-KREAM ルールなき世界のルールブック amazonより引用

Twigy「十六小節 」

日本語ラップ界のレジェンドの一人であるTwiGyの自伝ですね。

彼は80年代後半に早くもDJ/ビートメイカーの"刃頭"と"ビートキックス"を名古屋で結成、本格的に活動を開始し、その後、ムロらと"マイクロフォン・ペイジャー"での活動を経て、ウータン・クランに触発されて"雷"を立ち上げる。

それだけではなく、TiGyは日本における"トラップ・ラッパー”の先駆者でもあるのです。そんなTwiGyの自伝はおすすめです!

日本語ラップを変革したラッパー、ジャパニーズ・ヒップホップ界のレジェンド、
TwiGyがはじめて明かす自身の歴史。

日本のヒップホップ界のオリジネイター、TwiGyが初めて語りおろす自身と日本語ラップの誕生ヒストリー。
その小学校時代からヒップホップとの出会い、ニューヨークライフ、伝説のMICROPHONE PAGERから、ソロ活動へ現在に至るまでの軌跡をたどる。
TwiGyの百花繚乱日本語ラップ談義!

-十六小節 (ele-king books) amazonより引用

監獄ラッパー B.I.G. JOE 獄中から作品を発表し続けた、日本人ラッパー6年間の記録

ヘロイン密輸容疑で逮捕され、オーストラリアの刑務所に6年間も服役していた札幌出身のラッパーB.I.G JOE。

2005年に発表された服役中に国際電話を通じて録音された曲「LOST DOPE」が日本で話題になりました。

そんな彼が6年の服役期間での日々を綴ったのがこの本です。

異国の刑務所から、服役中に4枚の作品をリリースした日本人ラッパーがいる。まず、その事実に驚きます。本書では、それぞれの作品がどのように制作され、発売に至ったのか明かされていますが、実は、それはこれまでの著者のインタビューなどによって日本のヒップホップ・ファンにはある程度知られた話でもあります。ただし、本書のキモは、別の部分にあるといえるでしょう。犯した罪を、その顛末も含めて告白し、6年間もの懲役という絶望のなかで再生していく1人の男……。その物語は、仮にラップやヒップホップに興味はなくとも、多くの人にとって示唆に富むものだと思います。

-監獄ラッパー B.I.G. JOE 獄中から作品を発表し続けた、日本人ラッパー6年間の記録 amazonより引用

リットーミュージック

路傍に添える NORIKIYO

日本を代表するラッパーの一人で、神奈川相模原エリアを中心に活動しているNORIKIYO。

この本では楽曲のリリックとともに、その曲ができた背景、人生のエピソードが書かれています。

この本を読んで曲を聞けばまた印象が変わるのではないでしょうか。

反骨と愛。
NORIKIYOのリリックが紙に書きつけても光るのは、骨身を削って刻んだ生身(リアル)な言葉だからだ。
──後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)

メディアの人たちはヒップホップを単純に掻い摘んで見せるのがおもしろいのかもしれないけど、本当に、そこは思ってるよりもっと深い。
(本文より)

「さあBLAZIN立ち上がる時だ/仲間は日本人ラテンにコリアン」(“Do My Thing")。神奈川・相模のヒップホップ・ポッセ、Sag Down Posse(SDP)のラップ・グループ、SDジャンクスタに所属するノリキヨは、ソロ・デビュー・アルバムでそう高らかに宣言する。これまでの日本語ラップにおいて、“敵"か“他者"として描かれることが圧倒的に多かった外国人に連帯を呼びかける姿に、新世代のBボーイのオープンマインドな感覚を感じた。それは、ライター、ブレイカー、ラッパー、DJという4つのエレメンツを持つSDPというヒップホップ・ポッセの、もっと言えば、地方都市でグローバリゼーションの最前線を生きるBボーイのリアリティなのだろう。ノリキヨはプリミティヴなビートの隙間に、英語、日本語、ローカル・スラング、スパニッシュを交えたリリックを打ち込んでいく。とはいえ、複数の人種から成るコミュニティ意識をロマンチックに語れるほど現実は甘くない。たとえば、在日米軍キャンプが隣接する川沿いの街、相模の殺伐とした風景は次のように描写される。「死んだ商店街 駅前通り/WALKIN粋がるARMY 百姓SHADYツレか?/ケツ振る阿婆擦れポン人 シケたピンサロ呼び込み冴えなぇサンピン/うだつあがらん389のパシリか?/まだまし売人 鶴間のラン人」(“In Da Hood")。これは紛れもなく現代日本の風景であり、いま、タフなヒップホップが生まれる現場のひとつだ。
──二木信(『EXIT』レヴューより)

私鉄沿線上の名もない街の風景を描き、その名もなき人生を語り、さまざまな感情、ときには臆することなくポリティクスも述べる。予見的な内容だった2007年の『EXIT』から10年、ヒップホップとの出会いやハスリング、通常歩行が困難となる大怪我、ラッパーとしての活動開始、SD JUNKSTA、 SEEDAやPUNPEEとの出会い……
この10年のあいだ発表してきたNORIKIYOの詩の数々とその回想録。
ここに並んだ言葉の数だけ現実がある!

-路傍に添える NORIKIYO amazonより引用

まとめ

今回紹介した本の中に、気になった本はありましたか?

曲だけでなく本を読むことでよりラッパーについてより知ることができたり、曲も深く感情移入できるようになると思います。

ぜひ気になったものは買って読んでみてくださいね!

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